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【読書感想文】「サッカーデータ革命」~又は、野生の野球アナリストな私がサッカーの本に興奮した話

ベン・ゾブリスト(フルスタック内野手*1、ユネル・エスコバー内野手*2、アスレチックスへようこそ!!!*3

春季キャンプまで待てない野球バカですこんにちは。

最近、ビジネスや技術の本ばっかり読んでて、たまにはスポーツの本を読みたいな、、、と思った、年末年始休み最後の日に素晴らしい本に出会った&読んだので紹介&感想文を書こうと思います!

タイトルにある通り、野球ではなくサッカーの本です!

サッカー データ革命 ロングボールは時代遅れか

サッカー データ革命 ロングボールは時代遅れか

どんな本?

Amazonの内容紹介より(一部抜粋)。

統計学からゲームとしてのサッカー、そして、チームマネジメントを分析するノンフィクション。ファンだけでなく、コーチ、スカウト、プレーヤーにも必読の一冊。 現在、データでサッカーを読み解く時代は黎明期を迎えている。パスの成功率から移籍金の平均額にいたるまで、多くの数字を目にするようになったが、ほとんどのファンは これらのデータが真に意味するものを理解できていない。本書はこれまでの通説を吹き飛ばし、理解したつもりになっている、サッカーというスポーツのとらえ方を変える。

  • コーナーキックは得点のチャンス
  • 得点後は失点しやすい
  • 現代のサッカーではポゼッションが大切
  • やっぱり名将が率いるチームは強い

、、、といった「通説」を統計学やチームマネジメント論を元にひとつずつ論理的に読み解き、分析&解説をしている本です。一言で言うと、

サッカー版「マネーボール

です!*4

解説と感想

著者

クリス・アンダーセン氏、デイビット・サリー氏共に統計学&分析のプロでありかつ、二人共スポーツマンとしての経験と愛情溢れるという面白いかつ非常に意味あるコンビが書いています。

注目ポイントは、アンダーセン氏はドイツのプロサッカーでゴールキーパー、サリー氏はアメリカの大学でなんと野球のピッチャー、それも頭脳派のサウスポーという、

サッカーと野球のマリアージュ

が実現しているところです!

内容解説(ざっくり)

序章

セイバーメトリクスの生みの親で、スポーツデータ解析の神様、ビル・ジェイムズ氏の言葉からこの本はスタートしています。

スポーツの世界で大切なのは、思い込みではなく、事実だ。事実こそが、ライバルに差をつける。

セイバーメトリクス好きだけでなく、データ解析にあたる人にとって当たり前だけど難しい、大切な一言ですね。

この本はすべての章において、

  • 通説(思い込み)を疑う
  • 通説のキッカケとなった過去事例を紹介
  • 疑いから仮説を立てる
  • 仮説をデータ(事実)から紐解く
  • 紐解いた結果(途中の答えも含む)を解説
  • 紐解いた結果を立証する事例を紹介

といった構成で出来ています。順番は前後したり、途中がかけてるところもあるかもですが。。。

序章にはサッカーファンからすると今までの常識をDisられるような事も書いてあったりするのですが、本編はもっとDisってるので、

  • 「最高だぜ!」と思った人は読み進める
  • 「そんなん信じられねーよ!」と思った人はそっと閉じる

という感じで、読み進めるか否かの判断にいいかな?という気がします。

本章

本章は、

  • ゲーム前
  • ゲーム中(ピッチの上)
  • ピッチの外(采配、選手交代、監督論)
  • 終了の笛の後(試合の振り返り、経営分析)

に分かれて記述されています。

これは全部通しで読んだ後に気がついたのですが、

どこから読んでも大丈夫だと思います!

私は特に「ピッチの外」編が凄く面白く読めました。

感想

  • ものすごく面白い本でした!興奮しました!!
  • 前半/後半、得点や選手交代のタイミングetc...イベント区切りでデータ分析をするというあたりは野球と一緒だなあと思いつつ、「1点目と2点目の価値」「選手交代後のパフォーマンス」等、目からうろこな話が多くて楽しめました。
  • 一方、この本はマネーボール以上にスポーツと情報のリテラシーを求められるなあと。つまり難しい!
  • アスレチックスとレイズ、ビル・ジェイムズとビリー・ビーンの話が沢山出てくるのはああなるほどな、と。

*1:ベン・ゾブリスト - Wikipedia レイズ一筋、どこでも守れる何番でも打てるかつ走れる・守れる万能選手。本当の意味でのフルスタック野球選手。お金とタイミングがあえば世界中どこのチームも欲しがる、セイバーメトリクス時代の申し子。

*2:ユネル・エスコバー - Wikipedia キューバ出身のショート。強肩を活かした守備がウリのいかにもなショート。パワーとスピードはそれほどでもない、でも四球は選べるという南米の選手にしては珍しい長所と短所を備える。アスレチックス向きっぽい。

*3:Yahoo!ニュース - 【MLB】アスレチックス、球宴2度選出の万能野手B.ゾブリストら獲得 (ISM) 懸案だった二遊間を一気に獲得。ちなみに放出したジェイソ捕手(一番も打てる謎キャッチャー)は2010年以来の古巣復帰。

*4:マネー・ボール〔完全版〕 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)