2019年以来3年ぶりのPyCon JP(物理)に参加しました.
オンライン開催だった2020, 2021も参加しましたが, やっぱ会場あるのっていいですねーテンションが全然違います.
このエントリーでは,
これらをまとめたいと思います(≒いわゆる感想ブログです).
自分の発表の振り返り
二日目(10/15)のトリとして ,「Python使いのためのスポーツデータ解析のきほん - PySparkとメジャーリーグデータを添えて」というお話をさせていただきました.
本編および質疑応答, 最高に楽しむことができました!お越しいただいた皆さま誠にありがとうございました🙇🏻(&まだ見ていない人は是非見てくださいな*1) 資料と動画はこちらとなります.
ちなみに英語タイトルは「Nandeya, Hanshin, Kankeinaiyaro!」の頭文字「NHK」から適当な英語を充てて作りました(所謂タテ読みネタです)*2.
#pyconjp #pyconjp_1 余談ですが、タイトルの頭文字を縦読みするとNHK = 334 となります(一度やりたかったハック)🐯 https://t.co/BZb6M6VJNe
— Shinichi Nakagawa / 中川 伸一 (@shinyorke) 2022年10月15日
すいません, 話が脱線しました🐯
発表資料が100ページ近く(実際話したのは70ページちょっと), 内容も野球データサイエンスにGoogle Cloud, 本題であるPySparkと盛りだくさんになったので,
- 発表で作ったものを全体解説. これは発表のスコープを明確にするのと, 来ていただく参加者(聴衆)視点では「同じ時間帯のトークと比べて検討して選択をする機会を作る」という観点で執筆*3.
- 野球ファン向けのマニアックな話は話せば話すほど時間が溶ける(≒野球より技術者としての話のほうが自分はやりたい*4)ので, これも事前にネタ出し.
という観点でブログを2本ほど書いて事前公開しました.
2本ともシレッとホットエントリー入りするぐらい盛り上がり*5, 中には「ブログを見て気になってきました」という方もいたので作戦としては大成功でした.
ちなみにですが, 今回の発表のアウトプットは,
- 思いついたアイデアを元にひたすらプロダクトを開発・実装*6
- ある程度目処が立った後, システム構成図・Design Doc(的なNotion上の雑メモ)作成
- プロダクトおよび作ったドキュメント類を元にネタ構成を決めてスライド作成
- スライドの内容を元にしたブログを執筆. 技術ネタと野球ネタで.
- 発表の壁打ち(これはkawasaki.rbでやりました&壁打ち版スライドはこちら)およびブログの反響などを元にスライドとプロダクト本体をブラッシュアップ
こんな順番で作成しました, 普段はブログを何本か書いてからスライドを直前に作るスタイルでしたが, 今回は思う所あって逆の順番で作成しました(という話はサボりがちになってるポッドキャストでやりたいです📻).
そんな期待値調整がうまく行ったおかげなのか,
#pyconjp_1 質疑応答がホント、千本ノック状態だったが、
— Shinichi Nakagawa / 中川 伸一 (@shinyorke) 2022年10月15日
・デモがサクサク動いて凄い(MemoryStore for Redis入れてよかったぜ)
・「GCPでデータ処理のサービスをどう選べば?」→「あるよっ(田中要次の声でスッとAppendixを披露)」
我ながら準備良すぎて素晴らしいってなりました⚾
#pyconjp_1 #pyconjp これホントそうで, 自分の真のテーマは「ややこしいデータをいかに楽にプロダクト作って処理するか?」だったりします、データがたまたま⚾なだけであってっていう(クラウドのプロフェッショナルとしての拘りでした) https://t.co/vzEphxMGzy
— Shinichi Nakagawa / 中川 伸一 (@shinyorke) 2022年10月15日
発表のクオリティ・内容・質疑応答までの流れを発表者的にも聴衆の皆さま的にもうまくコントロールできたんじゃないかな?って思います, PyCon JP以外の過去登壇含めて今回が一番満足度高かったかなと思います!
特に質疑応答タイムの完成度が高かったですね, 野球の質問以上に技術系の質問が多くてそこも気持ちよかったです.
物理開催の感想
思ったより写真撮ってなかったのでこれぐらいしか残ってませんが苦笑, きっと公式の写真とかもあるのでそれに期待しましょう.
それはさておき物理会場, 最高でした.
#pyconjp なんか、ほんとにカンファレンスに来たんだなーっていう実感がある
— Shinichi Nakagawa / 中川 伸一 (@shinyorke) 2022年10月14日
ついて早々声かけてもらったりマジで同窓会だし、飯が美味い(お菓子がかわいい) pic.twitter.com/aLmm79yhcA
ゆったりしていってください🦏
— Shinichi Nakagawa / 中川 伸一 (@shinyorke) 2022年10月14日
という、のんびりしたオンボーディングのスタート #pyconjp_5
色々有りましたが, ひと言で言うとオフ会(もしくは同窓会)感がめちゃくちゃ強くて最高でした.
- 首都圏にいるけど, イベント無くて会えていなかった方々
- 全国津々浦々にあるPythonの地域コミュニティの方々
- 元同僚, インターンなどお仕事でお世話になった方々
懐かしくて泣きそうでしたね, これが物理会場の力だな!って思いました.
(全部じゃないですが)スポンサーブースを回ったり, 初日はいくつかの講演も聞かせてもらいました(二日目は自分の発表順で手一杯だったのでトークは聞かず).
どの発表を聞いていたかはTwitterのつぶやきで察してほしいのですが, 少なくとも自分が直接聞いた講演はとてもいい話が多く, 選んで良かったです👍
途中, ネットワークやら受付やら発表のやりとりやら大小様々なトラブルもありましたが, まあこれは開催側も参加する自分の側も久々だししょうが無いかなっていうのと, 「これも含めてカンファレンスの楽しみ方だね」って感じで個人的には納得しています*7.
チケット売上に苦戦?した件に関する私見
というわけでイベント的には非常に満足度が高いPyCon JP 2022でした.
スタッフの皆さま, 参加者の皆さまお疲れさまでした&ありがとうございました!
私個人は来年もまた参加, できれば登壇もしたいなーなんて思っています. ちなみに来年のネタはぼんやりながら一応構想はあります.
最後に, ちょっとだけ問題提起・意見を言わせてください.
PyCon JP 2022は10月14日、15日に東京有明で開催です。
— terapyon (@terapyon) 2022年9月29日
チケット販売がご存知の通り苦戦しています。
ちょっとチケット代が高いって感じている方もいるかも知れませんが、コロナ対応などもろもろ苦労してでも現地開催にこだわって開催されます。
いつも参加している人はみんなに参加して下さいね。
自分的にも「ああ, 苦戦してるなピンチだなー」というのは悲しくて色んな所で宣伝させてもらいました(社内とかで).
言うてもPython界隈ズで私も古株なので, もうちょっと自分がやれることあったんじゃないかなーと思うこともあるのですが*8(例えばブログなりポッドキャストなりで宣伝するとか).
今回, 人が集まらなかった(結果縮小した)件はしっかり振り返るべきかなと思っています.
人数が集まらなかったFACT(と思われる)ものとして,
- 同時期にGoogle, Microsoftはじめ技術系の企業カンファレンスがあった(PyCon JPの初日と被ってる). これは不可抗力とはいえ痛かった.*9
- 宣伝・集客チャネルを増やせなかったのか?問題. いくつかのチャネルで発信して頑張ってこられたかと思いますがこれももう少しやれることがあったのではと思います, 業界のインフルエンサーにつぶやいてもらうとか(Python界隈そういう方何人かいるでしょう).
- 宣伝・集客の「内容」問題. 昔からいる方への魅力訴求と, 新規で来る方の魅力訴求はちょっと違うのと, 参加者の期待値ってどこにあるのか?がいまいち掴みきれていなかったのでは?たとえば「発表者・有名な人に会える」みたいな宣伝文句は果たして全員に通用するのか?とか(これはあくまで仮説です).
だいたいこの辺かなと思います.
コロナ渦・チケット代は人集め不調の理由にならないと思っていまして(コロナ云々はどのイベントも条件は同じ, チケット代は個人個人の価値観もあるので理由としては弱い), PyCon JPのイベントももうすぐ10年(くらいですよね多分), 世の中も世代も変わっていく(自分含めて昔からいる人も年をとってくる)のでなんかうまく変わっていければと思いました.
最後ちょっと辛辣な話になっちゃいましたが, お世話になった(これからもお世話になる)コミュニティなので(無理ない範囲で)今後も協力できたらなって思います!
おしまい.
*1:前日もリハを繰り返し, マスクしたまま話す練習とか結構やりました, 実はリハーサル通りに話せていないのですがカンファレンスのライヴ感に助けられてやってて超気持ち良かったです😀
*2:いつも発表スライドの表紙は悩む方で, 今回は過去最高に悩んだ(バックエンドとデータの話なので見栄えするアイキャッチが作りにくい)結果, 「そうだ, 野球中継のラテ欄みたいにタテヨミさせるか」という雑アイデアが思いつき実施しました. ちなみにHの部分が難産でした.
*3:もちろん, 私の発表に来てくれるのはとても嬉しいのですが, 「期待していたのと違う」「ちょっとむずかしい(もしくは簡単すぎる)」みたいな感想で終わっちゃうとお互い不幸かなと思ったので, 予め内容・レベル感を提示し, 事前に選択する機会を作るという試みをしてみました.
*4:野球エンジニアを目指していた2017年までは「野球も技術も大事」だったので上手くバランス取ってどっちもやるスタイルでしたが, 野球エンジニアを卒業した2020年以降は「一人の技術者としてヤりたい事・学びたいことを野球を題材にやる」という「技術が最も大事」というスタンスに変わっていたりします. 野球の方で本気を出すのはBaseball Play Studyや#spoanaでやりたい.
*5:Google Cloudの方は「当たってくれなきゃ困る」的な内容だったのでこっちは当たってホッとした(計算通り)のですが, オオタニサンの方は非常にライトな分析だったのでここまで盛り上がるのは意外でというか嬉しい誤算でした笑
*6:言い方を変えると今回のシステム, Blueprintは殆どないいや, 自分の頭の中に描いていてこれを少しずつ作っては壊しを繰り返して形になりました. ジャズセッションみたいな作り方というか.
*7:実際問題言いたいことはいくつかありますが, ソーシャルで書くのはフェアじゃないので議論すべき所で問題提起しようかなって思っています.
*8:といいつつ, このぐらいのタイミングで心身不調で休養中だったのでできることの限度はあったのですが.
*9:スポンサーブースとかでも掛け持ちとかありましたでしょうし, 何よりもビジネス・仕事系の参加者はどっちにしよう?みたいなのはあったと思います(金曜日までイベント参加したら週末休みたくなるのは十分あるでしょう)