Lean Baseball

No Engineering, No Baseball.

「管理ゼロで成果はあがる」を読んで - 組織と自分を変えるヒントとか学びなど

読了から二ヶ月経過して今さら感もありますが、すごく良い本でしたので感想を.

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セルフマネジメントの大切さを学びました

倉貫さんの新著、「管理ゼロで成果はあがる」です.

管理ゼロで成果はあがる ~「見直す・なくす・やめる」で組織を変えよう

管理ゼロで成果はあがる ~「見直す・なくす・やめる」で組織を変えよう

TL;DR(感想をひと言で言うと)

組織だけでなく、「自分を変える」「自立する」という視点で「自分ごと」として読むと最高だ!

と感じました.

自分および組織を「自分ごと」として変えたい方は絶対読んでほしいと思っています.*1

おしながき

【感想】管理ゼロで成果はあがる

倉貫本の追っかけです(最初に断っておく)

このエントリーの「大切」な前提条件です笑

納品をなくせばうまくいく」、「リモートチームでうまくいく」の前二作を通じて、

  • アジャイル的な思想・組織アプローチの実践例
  • 「なぜ、それ(納品をなくす・リモートチームでやる)をやるのか?」という発想や背景そのもの
  • これらの学びを「自分ごと」として、今日明日からどうやって活かすか? ←これが一番重要*2

というのを学び、少しずつではありますがこれらを参考に自分なりに実践とかもしてきました.

実践例はいくつかあるのですが、「自分の考えや思想を発信する」という視点でブログログを書いてるのは倉貫さん(&その他の強いエンジニアの人たち)の影響が多分にあると思います.*3

全体的な感想

ソニックガーデンさんの実践と、その実践に纏わる背景(課題とか仮説および思想そのもの)を交えた上で、

  • 「自分ごと」として、今日明日からでもできること(例:抱え込まずさっさと相談、タスクばらし、セルフマネジメント)
  • 「自分+組織」として、考え、自走しながらやっていくこと(例:ザッソウ、業務ハック)
  • 「働き方そのもの・理想の組織 #とは 」的な視点で少しずつ磨いていくもの(例:ホラクラシー、独創的な働き方など)

というのがバランスよく書かれていて、

  • 自分ひとりの働き方・生産性をカイゼンしたい
  • チーム・組織をより良くしていきたい

一見すると相反するようなニーズ(実は相反しないんだけど*4)に応えているバランス良い本だなあと思いました.

自分を変える

自分個人の生産性・働くスタイルを再考し、変貌させるヒント・明日からでもできることが多くて面白いと思いました.

いくつか上げます.

抱え込まずさっさと相談

文脈的には「エンジニアチームとして、どうやったら相談しやすい空気作れるかな?」という視点でここが刺さりました.

中途入社した人の最初の壁は「相談しにくい」ということです。プライドもあるでしょうし、忙しそうなメンバーの時間をとることに気がひけるというのもわかります。

しかし、そこはさっさと相談したほうがチームで見た生産性は高まります。

※「管理ゼロで成果はあがる」より引用(以下、引用は断りなければすべてここ)

個人的には中途入社の人じゃない人(生え抜きやバイトさんなど)も十分当てはまるかなと思いますが、「躊躇して相談できない」のが「成果をあげる」ことを阻害してる要因かつ、「変えようと思えば自分から変えられること」だなと思いながらここを読んでました.

とはいえ、これは組織・チームの手伝いも必要な所なので、チームを扱う側の目線でも、

  • どうやったら「ザッソウ」がたくさん生えるか(後述)
  • 口頭やメールでやりにくくても、チャットツール(今どきならSlackとかLINE、ChatWorkあたり)でのコミュニケーションを浸透させるか

的な所で色々と考えさせられました.*5

タスクばらし

個人的には一番好きな考え方(かつ昔からめちゃくちゃ実践してる)で、強くおすすめしてるやつです.

スクラムとかでもそうですが、「目的とゴール(≒終了条件)が明確かつ、現実的に"完了"できる単位に別ける」というのは、生産性を高める一つの重要なやり方です.

それを「タスクばらし」といういい感じに優しい日本語で読みやすく・わかりやすくまとめられてるのは良いなと思いました.*6

タスクばらしをするためには見積もり(≒仕事のシミュレーション)も必要だよ、と言及していてここも素晴らしいと思いました.

大事なのは、「手を動かす前に、頭を動かす」ことです。そもそも頭でイメージできないことは、手を動かしたってできやしないのです。

これホント重要.*7

セルフマネジメント - 管理ゼロへの招待状

管理ゼロの世界は「各々がセルフマネジメントを身につけてこそ」だよ!

ということが後半から書かれているのがすごく良いと思いました、ホントそのとおり.

書籍内で言及されている「セルフマネジメントの3つのレベル」

  • 【Lv1】自分に与えられた仕事を1人でできる
  • 【Lv2】自分に与えられたリソースで成果を出す
  • 【Lv3】自分で仕事を見つけて成果を出す

これは各々の「なぜ」「背景」を踏まえた上で書かれていたのはすごく良かったです.

自分はプレーヤーとして、「縛られる」スタイル(ホウレンソウとか定期的なMTGなど)が基本嫌い*8で、「どうやったら”任せて”もらえるだろう?」をテーマに色々試行錯誤していますが、この辺のレベル感の考え方・区分けが妙にスッキリ行った(≒任せてもらえなかった時期になぜそうなったかのふりかえりになった)のでしみじみと読めました.

幸いにも今は「任せてもらっている」状況なのですが、これに甘えること無く...!という意味で学びを得た感じがあります.

組織を変える

組織を変えるヒント・思想への感想は、@haru860さんがいい感じのエントリーにまとめてくださってるのでそこに譲るとして(注:手抜きではない笑*9).

いくつかある「組織を変える」ヒントの中で、一番刺さったのがザッソウでした.

「ザッソウ」が生える世界へ

「ザッソウ」は「雑談と相談」の略です.

これが重要な理由をこの本ではとても腹落ちする一文で表現していました.

特にコミュニケーションをしているうちに価値が出るような頭を使う仕事においては、雑談と相談はわけないほうがいいのです。

エンジニアとかデザイナー、データサイエンティストあたりはまさに「そうそう!」ってなると思います、自分もそうです.

個人的には昔から仕事中の雑談が大好きで、雑談から生まれたヒント・アイデアで成功した仕事もたくさんあります.

むしろ、上司や先輩に報告や連絡を求められるような仕事こそが地雷ぐらいに思っている(成功することもあるけどむしろギスギスしてしくじるほうが多い)というか体験的にそうなので、この表現は妙に納得しました.

「ザッソウが生える世界」もっと来てほしいです!*10

組織と自分を変えるヒントを手に入れよう(&別の世界線もある)

と、いう意味で「管理ゼロで成果はあがる」はめちゃくちゃオススメです!

管理ゼロで成果はあがる ~「見直す・なくす・やめる」で組織を変えよう

管理ゼロで成果はあがる ~「見直す・なくす・やめる」で組織を変えよう

ちなみにこれは雑感的な事ですが、「人の生産性・パフォーマンス向上」という文脈では最近はやってる、「People Analytics*11」という考え方・アプローチがあり、「管理ゼロで成果はあがる」とシンクロしそうな世界で面白いなと思っています.

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「管理ゼロ〜」のように、ホラクラシー的な組織運営のためにアナリティクスするか、はたまた野球の「マネー・ボール」の様に、メトリクスを元に人そのものを入れ替えたり、「管理する」側に倒してやるか?*12

このエントリーでは考えがまとまらなかったので言及しませんでしたが、この辺合わせて考えて何かできればなあと思っています、公私共に*13.

*1:逆説的に言うと、「上司(または先輩・同僚)に変わってほしい」と思っている方も、その思い・思想の差分を取る意味で読むと面白いかも.

*2:なぜなら、「学ぶ」というのはなにかの行動を起こす・今日より明日、明日より明後日を良くするための実践こそ大切だと思っているからです(真顔)

*3:何かをやることで突破口開かないかな?というのは7,8年前から思っててそれでまずやったのがブログ.

*4:っていうのはこの本を読み切ったらわかりますし、アジャイル的な思想だとそういうものかと

*5:し、現職のCTOとしての仕事の3.34%程度をここに費やしてる気がします(いや25%くらいかも)

*6:ちなみに源泉はトヨタ生産方式で、ビジネス寄りだとリーンスタートアップもそうですが、そのへんは興味あればぜひ読んでみると良いかも(超絶におすすめです)

*7:手から動かしちゃうのは何も若い人や新人だけじゃないっていうことです.

*8:報告・連絡の目的やタイミングなどがズレて結局無駄になる,そもそも身内に報告・連絡するならその場でサクッとでエエやん!?って考え方なので.なお、これは報告・連絡を「する視点」もそうですが、「もらう側」に回っても苦手です.

*9:言いたいこと・思ってることをだいぶ先回りして書かれていたので引用させていただきました.はるおさんすごい.

*10:もちろん、「仕事中の雑談っていかがなものか」「うるさいのは困る」という人もいるかと思いますが、明るいコミュニケーションで笑顔作って仕事するのは良いことですし、口頭で雑談しなくてもチャットの部屋などでインタラクティブにやればいいと思っています、まさに「心理的安全性」の話って気がします.

*11:業務・仕事中のあらゆるログ・行動履歴を採取し、統計学などのアプローチで客観的に分析・アプローチを改善する人事よりのアナリティクスのこと.ちなみに元祖は野球(セイバーメトリクスやマネー・ボール)とのこと.

*12:つまり使い方しだいで毒にも薬にもなります、こわいねえ.

*13:People Analytics自体、使い方しだいでホラクラシーだし、ホラクラシーじゃないかもだし...って考えると面白い

メジャーリーガーの「撮れ高」を可視化する - 得点期待値で遊ぼう

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誰のグラフかは、最後に登場しますお見逃し無く!

本当はこのイベントでLTする予定の内容でした*1.

bpstudy.connpass.com

結果的に「有言不実行」となってしまい悔しいのと、何気に分析とストーリーはできてたのでちゃんと供養したいと思います.

一応の免責事項としてこの分析・解析内容は所属組織・企業の分析・解析とは無関係です.

おしながき

解決したい課題と解決方法

一言で言うと、

「得点圏で打つ・打たない」がある程度正確にわかれば普段の生活に支障なく野球を334倍楽しめるのでは?

というテーマの元、「セイバーメトリクス」を使って何かをやる、そういう話です.*2

なお、データのライセンス等の事情により今回は、

これらの公開データを用いて行っています.*3

【課題】「やきう」を自宅でみるときにあるやつ

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風呂に入ってる時、試合は動く(真顔)

自分が野球を好きになって見始めたのは高校だか中学の時でかれこれ20年以上前の話なのですが、その時によくあったのが

自分が風呂に入ってる時に限って試合が動く!

ということでした.

ワイ「お、下位打線やし風呂に入るやで!」

(30分ほど風呂に入る)

ワイ「ファーーwww試合が動いているンゴwww」

人によって対象は風呂かもしれないしご飯かもしれないのですが*4、野球ファンだったらこういう「辛い」経験を少なくとも25回以上はしていると思います.*5

これを、

  • セイバーメトリクス
  • ちょっとした技術の無駄遣い

でどうにか解決できるモデルはないか?と思いたち、ちょっとだけやってみました.

【解決方法】「得点圏で仕事をする・しない(≒撮れ高)」を「得点期待値」で定量化する

「風呂に入ってる間に試合が動く」問題を解決するアプローチですが、

  • 試合を動かす可能性が高い打者が打席に入るときは風呂に入らない
  • 打席に立っても何も起きない打者(≒自動アウト)が連続している打順・回のときに風呂に入るなり家事をするなりする

という非常にシンプルな予測(というか過去の傾向)ができれば行けそうじゃね?ということで、

  • 打者が1打席あたり、どれだけ得点に貢献(≒撮れ高)を出したか、「得点期待値」を算出&打者ごとにサマリーする
  • サマリーする時に、「得点圏(走者が誰かしら2塁以上にいる、6通り)」および「not得点圏(走者なしもしくは走者一塁)」毎の集計値を出す

これで、「得点圏に強い(弱い)」「not得点圏に強い(弱い)」がわかれば、試合展開をある程度予測した上で風呂に入れそうです.*6

「得点期待値」をサマリーして集計する

方法の基礎的な考え方だけ(実際どうやってやったかは秘密).

今回使っている「得点期待値」という指標はセイバーメトリクスの世界では昔からある指標で、

「プレーの前後で変化した期待値の差分がプラスかマイナスかで定量評価する」

時に用います.

※考え方・概念は「Linear Weights - Wikipedia」をご覧頂ければと思います.

今回は以下のような、「アウトと走者状況(24通り)ごとに期待値を分類した「得点期待値成分表(RE24と呼ぶらしい)」を独自に用意しました.

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【図】MLB得点期待値2018

この表を以下の公式にはめて使うことにより、「撮れ高」を算出できます.

得点期待値(撮れ高) = 「打席結果後の状況」 - 「打席に立ったときの状況」 + 獲得した得点(1〜4点)*7

【例1】ノーアウト一塁からタイムリー二塁打で1点

打席に立ったときの「ノーアウト一塁」が0.87、「打席結果」が「ノーアウト二塁」1.13の、1得点なので、

1.13 - 0.87 + 1(得点) = 1.26(撮れ高)

意味合いとしては、

「ノーアウト一塁からの二塁打(タイムリー)」は1.26点分の価値がある

ということです.

【例2】ノーアウト1塁から犠牲バントでワンアウト二塁

さっきの成分表から同じことをします.ちなみに「ワンアウト二塁」の期待値は0.68です.

0.68 - 0.87 + 0= -0.19(撮れ高)

おわかりいただけましたでしょうか?

打者ごとに積み重ねた散布図

...というような状況を全打者の全打席分で積み重ねて算出します.

なお、打者一人ににフォーカスして、「縦・期待値」「横・ランナー状況」で可視化するとこうなります.

※点一つ一つが「打席」です

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誰のグラフかは、最後に登場しますお(大切なので二度言う)

これを愚直に集計してランキングを算出します.

メジャーリーガーの「得点期待値」ランキング

打者ごとに得点期待値をサマリーし、ランキングしたものです.

総合ランキング

純粋に、「得点期待値を合計した場合」のランキング.

  1. J.D.マルチネス(レッドソックスの主砲、2018年ア・リーグ打点王、本塁打ランキング2位
  2. ムーキー・ベッツ(レッドソックスの5ツールズ外野手、2018年ア・リーグ首位打者
  3. マイク・トラウト(エンジェルス不動の主力、いつでもトリプルスリーをやれそうな大谷翔平と仲良しの万能外野手
  4. クリスチャン・イエリッチ(ブリュワーズの万能外野手かつ2018年ナ・リーグ首位打者でマーリンズ時代のイチローと同僚)
  5. アレックス・ブレグマン(アストロズの若き主砲、OPS .926、ア・リーグ二塁打王

ふつーに「オールスター級」の選手ランキングになりました(こなみ)

強いて言うなら外野手多すぎ.

この人達が打席に立つときは風呂に入っちゃいけません!といいたいところですが、どの人も千両役者でスーパースターなのでそんなの数字で語るまでもなさそうです(震え

ちなみに、2位のムーキー・ベッツの散布図はこんなかんじです.

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いやー強いね(こなみ)

得点圏に強いランキング

計算方法としては邪道かもですが、

「得点圏のときの得点期待値の合計」 - 「not得点圏の時の得点期待値の合計」

を引き算し、プラスが多い順に並べました.

言い換えると、

「得点圏以外だと頑張らない選手ランキング」

となります(≒この選手が打席に立ってるかつランナー二塁以上のときは席を離れちゃいけない)

  1. ジョー・マウアー(ツインズ一筋の巧打者でイチローのライバルだった、2018年引退)
  2. ザンダー・ボガーツ(レッドソックス強打のショート、菊池雄星投手からホームラン打った)
  3. ユリエスキ・グリエル(アストロズのユーティリティ内野手、、、というより元キューバ・横浜の強打者)
  4. ジェイ・ブルース(昨年まで通算286本塁打の強打者でマリナーズ所属、先日来日&イチローの後にライト守った)
  5. ニック・アーメド(ダイヤモンドバックスのショート、打つよりも守備がウリの人)

一人、日本の野球でおなじみの方が居ますね.

ためしに散布図で状況を示すと,

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得点圏で頑張ってるパターンだ!

確かに、グリエルは半分控えなのに85打点(13本塁打・31二塁打)と打ってる&打率.291とそこそこ高いので、

グリエルが打席に立つときは風呂に入っちゃいけない!

ということは言えそうな気がします*8.

not得点圏に強いランキング

先ほどの「風呂に入っちゃいけない」とは逆ベクトルで、

「not得点圏のときの得点期待値の合計」 - 「得点圏の時の得点期待値の合計」

を引き算し、プラスが多い順に並べました.

言い換えると、

「得点圏以外で力を発揮する選手ランキング」

になるはずです(某ゲーム風に言うと「チャンス☓」的な).

なお、馴染み薄い選手が多いので昨年の打率・本塁打・打点を併記してます.

  1. C.J.クロン(レイズの一塁手、打率.253・30本塁打・74打点)
  2. トレイ・マンシーニ(オリオールズのリードオフマン、打率.252・24本塁打・58打点)
  3. ジャスティン・アップトン(エンジェルスのレフトで強打者、打率.257・30本塁打・85打点)
  4. マイク・ズニーノ(レイズの捕手、昨年までマリナーズ、打率.201・20本塁打・44打点)
  5. ヘイメル・キャンデラリオ(タイガース三塁手、打率.224・19本塁打・54打点)

打率・本塁打・打点の成績バランスが薄気味悪い選手が揃いました(こなみ)

アップトンが入ったのがちょっと意外でしたが...

なお、1位のクロンの散布図はこうなります.

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あっ(察し

not得点圏、もうちょっと「アヘ単*9」が並ぶと思ったら案外そうでも無かったです、これはもうちょっと集計とか数え方を工夫する必要がありそうです.

総評

強打者が打席に立つ時、風呂に入っちゃいけない!(こなみ)

というのと、得点圏を「定量化」して評価はなんとなくできそうです.

ただ、今回試した方法は「ランナーを返した回数」にある程度依存するので、強打のチームの選手が上位に来やすい(逆もしかり)という欠点があるため完璧ではないです.*10

とはいえ、「出たり出なかったりする」グリエルがランクに入るなどしてるので、もうちょっと磨けばもっと面白くなりそうです.

【おまけ】気になるあの選手の期待値は?

冒頭のサムネイルに登場した得点期待値グラフの答えは、「大谷翔平選手」でした.

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まんべんなく打ってます、さすが

パッと見だとランナーいるときの成績が良さげですね、なお得点圏・not得点圏共に期待値はプラスでした.

個人的には復帰したらどんなバッティングを見せてくれるか楽しみです!

以上、久々の野球ネタでした.

*1:年度末の業務がかなり逼迫してて泣く泣く回避というかスライド作る暇さえなし...申し訳なかった :bow:

*2:NHK.

*3:二つともこのブログで何度か登場しているデータセットです、詳しく知りたい方はリンク先をたどって使ってみるか、このブログから探してください(雑)

*4:親御さんだったら普通に子育てとかもあるかもしれない、ワイは独身なので縁がないけど()

*5:特定の選手のことではありません

*6:単純にOPSとか長打率を出して並び替えてもいけそうな気がしますが、OPSや長打率は「状況」を考慮してないので、今回は「状況」を考慮した得点期待値を使っています.

*7:野球にてイチ打席で入る得点の最大値は4です(こなみ)

*8:なお、リーグ最多の22併殺を記録しており、これが得点圏なのか得点圏じゃないのかは気になる所(今回は面倒なので調べてない)

*9:アヘアヘ単打マンの略.単打狙いのバッティングをするような打者のこと

*10:総合ランク1,2位のマルチネスとベッツ、得点圏ランキング2位のボガーツは同じレッドソックスの選手で、特にマルチネスとボガーツは前を打ってるベッツがたくさん出塁したことにより数字を稼いだ可能性があります

BPStudyとわたしの5年 - 技術・野球でキャリアの出世魚になるまで #bpstudy

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※写真はこちらから引用しました(Baseball Play Study 2017冬より)

先に断っておくと、純然たる野球ネタではなく、単なるふりかえりです.

春の到来と共に、ついにこちらのシーズンがやってまいりました⚾*1

bpstudy.connpass.com

18人(+主催の@haru860さんの始球式)のLT*2、今から楽しみです.

ちなみにですが、昨年引退宣言した私も18人の一人として6回裏に1イニング登板します(何を話すか&引退撤回の理由は後半にて).

気がつけば、2014年のBaseball Play Study初回は登壇者3名、参加者はなんとたった19人!と小さく始まったのですが、次回は登壇者は18人、参加者は(おそらく今回も)100名超えするまで大きくなったBaseball Play Studyおよび、本来の母体(であるはず)のBPStudyに参加者・登壇者として関与してはや5年経ったので、今後のことも含めてふりかえりたいと思います.

結局言いたいことは

自分の専門性(技術・野球)を言語化し、発表・アウトプットした結果、望んだキャリアを「自己実現」できたのがBPStudyにおける最大の学び

  • レベル云々関係なく、発表は大事
  • 発表とフィードバックにより、「専門性」と「技術者としての人格」が磨かれる
  • 今後もBPStudyで技術・野球関係なく、「専門性」と「技術者としての人格」を磨くと共に、同じような「機会」を提供できる自分でありたい

BPStudyとわたしの5年

おさらい - BPStudy #とは

いわゆる「IT系勉強会」のイベントの一つで、私の解釈としては、

何かしらの技術者(と技術者に絡むなにかの人たち)が自身のノウハウ・知見を発表し、参加者・主催者双方が撮れ高を得る月に一度の勉強会

です.

なお、公式ページには以下のように説明されています(原文そのまま引用)

BPStudyは、2007年9月から毎月1回のペースで開催しているWeb系勉強会です。(「 ○○Study」と名前がついている勉強会の元祖です。)

技術者(デザイナーの方が発表したこともあります)が、自分のノウハウや知見を発表する 「技術者のTED」 のような勉強会を目指しています。

発表者は、発表をきっかけに自分の専門性を再確認する。周囲には専門性を認知され、キャリアを築いていく。聴衆側は、発表を聞いて知識を得たり、議論したりして刺激を受ける。

そのようにBPStudyに参加することで、自分の中の何かが変わり、何かやってみようと思い、その小さな行動がきっかけで未来が創られていく。

そのような場になればよいとおもいます。

重要なポイントとしては、野球専門のイベントではない!そういうことやぞ.*3

ちなみに、私とBPStudyの馴れ初めは2013年のこの会で、主催の@haru860さんとの初対面および、野球の話で盛り上がりすぎて栄えある初回Baseball Play Studyの登壇を勧められました*4.

Baseball Play Studyの歴史(駆け足)

自分の発表についてのふりかえりはここでしません(すでに済んでるので).

Topixとして面白いな&個人的な思い出をピックアップします.

2014年(初回)

最初の方に書いたとおり、初回は佐藤さん、当時からいろんな活動で著名なエンジニアであるござ先輩、そして(少なくとも今よりは)当時無名だった私の3名で発表しました.

bpstudy.connpass.com

三人のLTのあと、順位予想や展望を会場の19人みんなで語りつつ、そのまま流れで飲みに行ったのはホント最高でした.

個人的にはこの半年後(2014年9月)に長年勤めたコンサル企業を退職してリクルートに移籍したのですが、

地味にこの時の発表(BPStudyに登壇は凄い!的な)がいくつかある決め手の一つになりました(実話)*5

2015年(この年から年二回に)

この年から、現在定番となっている年二回(3月・12月)に.

春の回は基調講演として現役ライターの方が登壇、そして現行のスタメン登壇者がちらほらと.

bpstudy.connpass.com

個人的なエピソードとしては、この回で「ギータの三冠王・トリプルスリーなんぞ夢のまた夢やぞ!」と煽る→このシーズン見事トリプルスリー達成

...の結果、参加者の@a_macbee氏(ちゅらデータ(株)代表、元PyLadies Tokyoオーガナイザー)に後日見事にマサカリLTを決められた.

amacbee.hatenablog.com

参加者にちなんだ思い出だと、共通の友人からせきさん*6を紹介してもらった、同じ野球・グルメ好きでエンジニア思想も近いクールな友人と出会えたのもBaseball Play Studyの撮れ高でした.

「春だけじゃ足りない!シーズンオフもやろうぜ!!」という圧が各方面から?上がり、この年から12月のBaseball Play Studyスタート.

bpstudy.connpass.com

なんと、面白いことに歴史と伝統あるBPStudy全体での100回目!

@dankichiさんの「信号機」トークで思いっきり腹筋壊れるまで笑った記憶が.

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この表現はずるいでしょ笑(佐々木さんスライドより)

続きはぜひスライドの方を読んでもらえると.

www.slideshare.net

野球に限らず、分析ってやっぱシチュエーション大切だなと妙に学んだのと、これぐらいインパクトあることやりたい!と改めて思いました.

2016年(最所さんデビュー)

春先も息を吸う用に登壇、この年は自分で作ったライブラリを用いた統計分析を披露.

bpstudy.connpass.com

なお、その後この発表の内容はその後紆余曲折を経て、前年にマサカリLTをした@a_macbee氏とPyCon JP 2016共同発表というオチにつながる*7.

参加者30人ちょっと、この頃まではまだ内輪感もそれなりにあった感.

が、この年のトピックスはやはり、年末の回における、IT野球女子界の絶対的エースである最所あさみさん(@qzqrnl)のデビューかなと.

bpstudy.connpass.com

SNS運用を絡めたマーケティングと野球愛を絡めたLTはホント見事だった.

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この年あたりから、

野球でLTするなら「四象限図」最強やぞ!

という、「フライボール革命」的なモノが発生する.

というわけで、登壇する人、四象限オススメやぞ!*8

2017年(野球エンジニア誕生前夜)

春はこちら.

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参加人数60人オーバー!!!過去最高動員を達成する.

また、会場も広くなった.

@7pairsさんのテキストマイニング・ネタもだいぶ定番化、ここはホントに観戦ポイントの一つ.

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そして冬は野球エンジニアになる前最後の発表、「年俸」というベタかつセンシティブなテーマで攻めた.*9

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前述の「四象限テクニック」で一発長打を決めたのですが、結局の所これに持っていかれる.

流石、絶対的エースの最所さん.

なお、今回で引退らしいので必見やぞ.

2018年(ついに参加者100人超え)

トピックスはやはり、私の引退...じゃなくて、ついに参加者が100人超えたこと.

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ちなみに、過去の回にデータスタジアムさんやライターさんなど、何人か「ホンモノの人」も出ていたのですが、この回は弊社ネクストベースから森本さんが登場.

そして前回はこちら.

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一気に登壇者が増える「エクスパンション」が発生.

この回は仕事⚾の出張(ウィンター・ミーティング)の為不在でしたが、遠くラスベガスからTL眺めながら「Baseball Geeks賞」の選考ということで、論理参加してました.

BPStudy(野球じゃない方)について

野球関係は、前回の2018冬を除き、フル出場・すべて登壇.

その他の会も時間とタイミング次第で参加したり登壇したりしました.

はじめてのLean Canvas〜最初のアイディアを言語化してみよう(2015)

野球だけじゃなく、技術者としても振り幅・やれることを増やしたいという思いがあり、「リーンスタートアップの話で登壇したい!」と言った結果、機会をいただきました.

bpstudy.connpass.com

リーンキャンバスの書き方ワークショップをその場でやりました.*10

www.slideshare.net

今でも私のバイブルな、「実践リーンスタートアップ」を元にオリジナルのコンテンツを提供してワークショップしました.

Running Lean ―実践リーンスタートアップ (THE LEAN SERIES)

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当時、仕事や勉強会でワークショップに参加することはあっても、「自分でファシリをする」という経験をしたことがなかったので非常に良い経験になったと記憶しています.*11

今の仕事や、コミュニティ(#rettypyほか)で生きてるファシリ力の始まりはここだったかも.

エンジニアとしてのスタメンを掴むまで(2018)

これは去年の話.

bpstudy.connpass.com

詳細はここで振り返っているとおり、「BPStudyで創り上げた自分のキャリア話」です.

shinyorke.hatenablog.com

デブサミ2018および、GeekOutで言及した内容をBPStudyの参加層に合わせてブラッシュアップして話をしました.

自己実現の参考になれば!という思いで、「ぜひこの話をさせてください!(枠が空いたら)」と佐藤さんにお願いして実現しました.

これからの関わり方(Baseballもそうじゃない方も)

今後もBPStudyには参加者・(機会をつくって)登壇者としてコミットしていきます.

Baseball Play Study復帰からの引退撤回

どの面下げて帰ってきたんですか!?ということで、一年で復帰を決めました.

bpstudy.connpass.com

復帰の理由ですが、

  • 試していた野球統計のアプローチ(仕事ではない)がいい感じにできた
  • この成果、せっかくだから発表したいなあー→せや!Baseball Play Studyや!!
  • 前回(2018冬)、新顔メンバーの発表は裾野が広がって、嬉しかったものの、正直「ココロオドル」ような発表が無かった*12

「ココロオドル」発表無いからワイが手本見せたろかい!!!

ってことで引退を撤回しました.

なお、いくつかの勉強会・もくもく会でトレーニングに入っており、先日こちらのイベントでも素振りをしてきました.

kawasaki.rb #069 を開催しました #kwskrb

野球エンジニアとして、セイバーメトリクス勢として頑張りたいと思いますので当日ぜひご期待くださいませ!

なぜ発表を続けるか

野球が好きだから、、、というのもありますが

  • レベル云々関係なく、発表は大事
  • 発表とフィードバックにより、「専門性」と「人格」が磨かれる

この二つが主たる理由です.

レベル云々関係なく、発表は大事

2014年、無名時代から今に至るまで、はじめての事も自信あること・経験あること両方発表してきて、いい経験もしくじった経験もたくさんしました.

しくじった時は手厳しいフィードバックもちょいちょいいただきましたが、

  • IT系の勉強会は「発表することそのもの」が称賛される
  • いい勉強会はネガティブなフィードバックでも「次に繋がる」ような感じでオススメしてくれる

BPStudyはまさにそのような場所のお手本で、私個人の今後のキャリアでもありえる「様々な挑戦」に対する壁打ちもしくはふりかえりの場としてアウトプット出せたらと思っています.

なお、今年はまだ野球以外のネタが無いので思いついたらやりたいなと.

発表とフィードバックにより、「専門性」と「人格」が磨かれる

発表者は、発表をきっかけに自分の専門性を再確認する。周囲には専門性を認知され、キャリアを築いていく。聴衆側は、発表を聞いて知識を得たり、議論したりして刺激を受ける。

「公式ページ」の説明より引用

技術そのものやプロセス、特定ドメイン(広告、法律、野球、将棋etc...)といった「専門性」を「認知」され、「キャリアを築いていく」という点でホントそのとおりかなと思います.

事実、私もリクルートへのJOINそして今のキャリアにつながる「出世魚」になれたのもBPStudyのおかげという点もあります.

さらにもう一つ、磨かれた点としては「技術者としての人格」もあるかなと思っています.

  • 怠惰であること、論理的であることetc...いわゆる「プログラマブルな思想・思考」
  • 他の技術者や技術者以外の人とも交わり、議論したり共創したりするような「ダイバーシティ」的な心
  • 倫理観(法を守る、弱者・未経験者への配慮etc...)

他にももっとあるかもしれません.

BPStudyだけでもないのですが、「良いコミュニティ」でこれらを学び、自然と磨かれた気がします.

自分もまだまだな点もありますが、今後もこれらを磨き学べたらと思います.

機会をつくる・伴走する(BPStudyをパクって)

とはいえ、自分もそれなりのキャリア・ポジションなので、「参加する」だけでなく、「機会をつくる・伴走する」事も合わせてやれたらと思います.

主催しているPythonのもくもく会(#rettypy)なんかもそうですが、

今のエンジニア文化の広がり・ムーブメントに単にのっかる!ではなくて、必要な「専門性」「技術者としての人格・振る舞い」といったところも、合わせて広がってもらいたいと思っています.

この辺、 #rettypy 以外のアクションはモヤっとしていますが、自分のペースで無理なくなにかやれたらと思います.

何はともあれ、3/27(水)のBaseball Play Study 2019楽しみましょう!!!

*1:オープン戦ちょいちょい見てます、土曜日の侍ジャパンは色んな意味で変な声出ました(震え)

*2:レギュラーに新顔加え、昨年登板した弊社トップアナリストの森本が再び登場します、そちらもよろしく!

*3:ハッシュタグが一緒だからね、しょうがないね

*4:ここに至る背景として、佐藤さんと共通の友人であり、リーンスタートアップ・アジャイルの勉強会で友となっていた「高さ危険太郎」さんこと、@ken_takasakiさんが事前に佐藤さんに野球のことなどを吹き込んでいた事により、話が円滑に進みました.高崎さんありがとう(今更)

*5:だからと言って、BPStudyで野球の話したらリクルートに入れる、というモノではないです、そんなに甘くないよリクルート

*6:グノシーでデータ分析している人.私は頻繁に連絡取る友人が少ないほうですが、なんやかんやで彼とは結構やりとりしてます.

*7:PyCon JPにおける野球発表5回における唯一の共同発表に.この件は楽しかった.

*8:四象限テクは野球を抜きにしてもよく使ってます、というかリクルートで学んだんだけど野球での応用のキッカケは最所さんかも

*9:このタイミングじゃないとできないだろ!っていう思いもあり.この一ヶ月後にRetty退職およびネクストベースへのJOINを発表.

*10:当時凝ってたかつ、仕事でも使ってた内容で今でもちょいちょい使ってます.

*11:人と関わってモノゴトを進める、「手取り足取り教える」ではなく、「入り口を手伝って”自走”してもらう」を意識して経験できたのはよかった.

*12:具体的には、「ファンとして好きなんだなあ」「心意気は伝わるなあ」と思ったものの、「技術」「専門性」という所で躍るモノが無かった.「野球エンジニアやりたい!」志望の方もいると聞いてますが流石に厳しいなと.