翔泳社様および,監修のterapyonさんのご厚意により「スラスラわかるPython」を頂きました.
誠にありがとうございます.
- 作者: 岩崎圭,北川慎治,寺田学
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2017/08/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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このエントリーでは,
- 「スラスラわかるPython」の感想・書評
- 「Python(またはプログラミング)の学び方」をもう一度考えてみる
というテーマで我思う所をサラサラっとまとめようと思います.
なお,「スラスラわかるPython」の具体的な内容に対する感想・言及は抑えめにしています.
中身が気になる方は,是非本屋さんなり電子でお買い求めいただくか,他のPythonista(Python使い)の皆さまが書いているブログ・書評をご参考頂ければと思います.*1
おしながき
要約すると
- 「Pythonを使ってデータを処理したい!」という初心者の方にとって,「スラスラわかるPython」は良い近道
- とはいえ「スラスラわかるPython」はあくまでも入り口,他の本やオンライン学習などで継続的な学習とキャッチアップ重要
- 「Output & Follow」〜アウトプットを出して,つながりましょうフィードバックもらいましょう
「スラスラわかるPython」総評
私が読んだ感想です.
本のストーリー(起承転結)が非常に明確
私が読んで思ったのはとにかくストーリーが明確で,たしかにスラスラわかるな!というところでした.
順を追って読んでいくと,
- 「インストールしてまず動かす」(第1章)
- 「プログラミングに必要な最低限のお作法を覚える(メソッド、型、繰り返し、関数、例外etc…)」(第2-7章)
- 「自分もしくは他の人が作ったモジュールを取り込む・動かす(スクリプト・モジュール・パッケージ)」(第8章)
- 「Webスクレイピングでデータを得る」(第9章)
- 「データを保存する(ファイル操作)」(第10章)
プログラミングをはじめる方の大多数が,
- データを取得する(ドキュメントやWebサイトから必要なデータを抜く)
- 取得したデータを保存する(CSVやエクセル、データベースなど)
- 保存したデータで何かをやる(アプリを作る、分析をするetc…)
なんていうストーリーを描いていると私は思っていて,最初に当たる難関
「Webサイトからデータを引っこ抜く」
について,Pythonのお作法を教える所から順を追って説明しているところが大変良いなと思いました.
Python入門者の集いで何回かメンターをやらせていただいたことある私も,データの取り方の質問が多い&大抵ここでハマって挫折するイメージがあるので,この文脈でしっかり書いてる入門書はホント「スラスラとPythonを覚える」道筋としていいなあと思いました.
これは構成の勝利ですね.
すぐに真似して書いて動かすのにやりやすい構成
ストーリーが明確故に,真似して写経して動かすのはやりやすそうだなと思いました.
※注:今回,私は写経までしていません(あくまで読んだ感じの感想)
公式のPythonをダウンロードしてインストール,Visual Studio Codeをインストール…はどのOSでもだいたい一緒ですし,
その後のコーディング&CLIで動かすのもやり方が終始一貫しててとてもわかりやすいと思いました.
プログラミングをする上で避けられない事について完結に教えている&ヒントを出している
最後の付録が素敵だなと思いました.
- CLI(Command Line Interface)の基礎
- ドキュメントの読み方・見つけ方
- ファイル形式の解説
- さらにPythonを使うためのヒント(Webアプリ,データサイエンス,Webスクレイピング,ハードウェア)
この辺も初心者(じゃなくてもベテランの人や若い人)がごっちゃになりやすい,調べ方や学び方が人によって差があるところなので,体系立てて整理して書かれているのはとても印象的かつホントに初心者目線で書かれてて良いなと思いました.
最低限の導入部分(意味や簡単な解説,学び方など)を書かなさすぎず書きすぎずな絶妙な文量と言葉で触れられているのは著者および監修の皆さんの経験値があるからこそだなと伝わりました.
Python(プログラミング)の学び方(我思う)
かぎりなくレッドオーシャンになりつつある「Python初心者本」「Python(プログラミング)学習サービス」について,我思う所を書きました.
Pythonの学び方〜2017年,夏
「スラスラわかるPython」そしてオンライン学習サービス「PyQ」が登場したので,以前紹介したこちらのエントリーの体系図をちょっとだけ見直しました.
書いてる文脈は特に変わらないので,絵だけ貼ります.
プログラミングを「スラスラと書いて」学ぶ
感想で触れたとおり,やはりここは「スラスラわかるPython」かなと思います.
- 作者: 岩崎圭,北川慎治,寺田学
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2017/08/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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プログラミングを「最初からしっかり」学ぶ
プログラミング初心者向けかつ,最後までガッツリ学ぶ,腹落ち感を得るという意味ではやはり「独習Pyhton入門」が個人的にオススメです.
- 作者: 湯本堅隆
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2016/08/05
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違いは?
スラスラわかるPythonとどちらがいいかは,
- とにかく早く手っ取り早く覚えて動かすなら「スラスラわかるPython」
- じっくりプログラミングを学んで力をつけるなら「独習Python入門」
というスタイル・スタンスの違いでわかれると思います,自分がどちらなのか,どっちの書籍が好みかによって選ぶのがベストかなと.
その後覚えた後は目的別に書籍を読んで手を動かして継続的に学ぶのがベストかと思います.
プログラミングを最初から覚えつつ,お金を稼ぐプロになる(近道)
ここはやはりオンライン学習サービス「PyQ」かな.
実際に触れた感想などはこちらにあるので興味ある方は是非お読みください.
夏はまだ終わってないので間に合うと思います笑
結び〜初心者から脱皮するための近道
総評としてプログラミングの覚え方というか学び方のスタンスについて触れたいと思います.
我思う「初心者からの脱皮」への近道
まずは継続的な学習が最低限のラインかなと思います.
- 毎週時間を作って少しずつでもやる(夜でも休みの日でも)
- イベント・勉強会など,外に出る機会を作る
- 同じく学んでいる人と繋がり,情報交換をする
結局のところ,こちらのエントリーの繰り返しになります(大切なので何度でも言う).
- Get out of the building(家や会社の中だけでなく,外に出て交流しよう)
- Output & Feedback(覚えたこと・成果は外に出す,フィードバックをもらう)
- Networking(詳しい人・面白い人・同じ勉強をしている人でつながろう)
地道な努力とアウトプット,繋がりを大切にしましょう!
Output & Follow
幸いにも9月はそんなPythonのお祭り「PyCon JP 2017」があります.
テーマが「Output & Follow」…まさにこのブログのテーマと一緒です(というか合わせにいった)
チケットは既に完売していますが,発表はYouTubeで見れたり、その後のPythonイベントもたくさんあるのでそこで実際にOutputを出したりFollowしたりしたらいいのでは?と思います!
というわけで、「スラスラわかるPython」をキッカケにPythonやプログラミングの面白さに気がついたり,外に出るキッカケなど出来たら幸いです.
素敵なプログラミングLIFEを!
*1:ちなみに私はレビューに参加していません(手を挙げなかった)