Lean Baseball

No Engineering, No Baseball.

BPStudyとわたしの5年 - 技術・野球でキャリアの出世魚になるまで #bpstudy

f:id:shinyorke:20190310162102j:plain

※写真はこちらから引用しました(Baseball Play Study 2017冬より)

先に断っておくと、純然たる野球ネタではなく、単なるふりかえりです.

春の到来と共に、ついにこちらのシーズンがやってまいりました⚾*1

bpstudy.connpass.com

18人(+主催の@haru860さんの始球式)のLT*2、今から楽しみです.

ちなみにですが、昨年引退宣言した私も18人の一人として6回裏に1イニング登板します(何を話すか&引退撤回の理由は後半にて).

気がつけば、2014年のBaseball Play Study初回は登壇者3名、参加者はなんとたった19人!と小さく始まったのですが、次回は登壇者は18人、参加者は(おそらく今回も)100名超えするまで大きくなったBaseball Play Studyおよび、本来の母体(であるはず)のBPStudyに参加者・登壇者として関与してはや5年経ったので、今後のことも含めてふりかえりたいと思います.

結局言いたいことは

自分の専門性(技術・野球)を言語化し、発表・アウトプットした結果、望んだキャリアを「自己実現」できたのがBPStudyにおける最大の学び

  • レベル云々関係なく、発表は大事
  • 発表とフィードバックにより、「専門性」と「技術者としての人格」が磨かれる
  • 今後もBPStudyで技術・野球関係なく、「専門性」と「技術者としての人格」を磨くと共に、同じような「機会」を提供できる自分でありたい

BPStudyとわたしの5年

おさらい - BPStudy #とは

いわゆる「IT系勉強会」のイベントの一つで、私の解釈としては、

何かしらの技術者(と技術者に絡むなにかの人たち)が自身のノウハウ・知見を発表し、参加者・主催者双方が撮れ高を得る月に一度の勉強会

です.

なお、公式ページには以下のように説明されています(原文そのまま引用)

BPStudyは、2007年9月から毎月1回のペースで開催しているWeb系勉強会です。(「 ○○Study」と名前がついている勉強会の元祖です。)

技術者(デザイナーの方が発表したこともあります)が、自分のノウハウや知見を発表する 「技術者のTED」 のような勉強会を目指しています。

発表者は、発表をきっかけに自分の専門性を再確認する。周囲には専門性を認知され、キャリアを築いていく。聴衆側は、発表を聞いて知識を得たり、議論したりして刺激を受ける。

そのようにBPStudyに参加することで、自分の中の何かが変わり、何かやってみようと思い、その小さな行動がきっかけで未来が創られていく。

そのような場になればよいとおもいます。

重要なポイントとしては、野球専門のイベントではない!そういうことやぞ.*3

ちなみに、私とBPStudyの馴れ初めは2013年のこの会で、主催の@haru860さんとの初対面および、野球の話で盛り上がりすぎて栄えある初回Baseball Play Studyの登壇を勧められました*4.

Baseball Play Studyの歴史(駆け足)

自分の発表についてのふりかえりはここでしません(すでに済んでるので).

Topixとして面白いな&個人的な思い出をピックアップします.

2014年(初回)

最初の方に書いたとおり、初回は佐藤さん、当時からいろんな活動で著名なエンジニアであるござ先輩、そして(少なくとも今よりは)当時無名だった私の3名で発表しました.

bpstudy.connpass.com

三人のLTのあと、順位予想や展望を会場の19人みんなで語りつつ、そのまま流れで飲みに行ったのはホント最高でした.

個人的にはこの半年後(2014年9月)に長年勤めたコンサル企業を退職してリクルートに移籍したのですが、

地味にこの時の発表(BPStudyに登壇は凄い!的な)がいくつかある決め手の一つになりました(実話)*5

2015年(この年から年二回に)

この年から、現在定番となっている年二回(3月・12月)に.

春の回は基調講演として現役ライターの方が登壇、そして現行のスタメン登壇者がちらほらと.

bpstudy.connpass.com

個人的なエピソードとしては、この回で「ギータの三冠王・トリプルスリーなんぞ夢のまた夢やぞ!」と煽る→このシーズン見事トリプルスリー達成

...の結果、参加者の@a_macbee氏(ちゅらデータ(株)代表、元PyLadies Tokyoオーガナイザー)に後日見事にマサカリLTを決められた.

amacbee.hatenablog.com

参加者にちなんだ思い出だと、共通の友人からせきさん*6を紹介してもらった、同じ野球・グルメ好きでエンジニア思想も近いクールな友人と出会えたのもBaseball Play Studyの撮れ高でした.

「春だけじゃ足りない!シーズンオフもやろうぜ!!」という圧が各方面から?上がり、この年から12月のBaseball Play Studyスタート.

bpstudy.connpass.com

なんと、面白いことに歴史と伝統あるBPStudy全体での100回目!

@dankichiさんの「信号機」トークで思いっきり腹筋壊れるまで笑った記憶が.

f:id:shinyorke:20190310180544j:plain
この表現はずるいでしょ笑(佐々木さんスライドより)

続きはぜひスライドの方を読んでもらえると.

www.slideshare.net

野球に限らず、分析ってやっぱシチュエーション大切だなと妙に学んだのと、これぐらいインパクトあることやりたい!と改めて思いました.

2016年(最所さんデビュー)

春先も息を吸う用に登壇、この年は自分で作ったライブラリを用いた統計分析を披露.

bpstudy.connpass.com

なお、その後この発表の内容はその後紆余曲折を経て、前年にマサカリLTをした@a_macbee氏とPyCon JP 2016共同発表というオチにつながる*7.

参加者30人ちょっと、この頃まではまだ内輪感もそれなりにあった感.

が、この年のトピックスはやはり、年末の回における、IT野球女子界の絶対的エースである最所あさみさん(@qzqrnl)のデビューかなと.

bpstudy.connpass.com

SNS運用を絡めたマーケティングと野球愛を絡めたLTはホント見事だった.

www.slideshare.net

この年あたりから、

野球でLTするなら「四象限図」最強やぞ!

という、「フライボール革命」的なモノが発生する.

というわけで、登壇する人、四象限オススメやぞ!*8

2017年(野球エンジニア誕生前夜)

春はこちら.

bpstudy.connpass.com

参加人数60人オーバー!!!過去最高動員を達成する.

また、会場も広くなった.

@7pairsさんのテキストマイニング・ネタもだいぶ定番化、ここはホントに観戦ポイントの一つ.

www.slideshare.net

そして冬は野球エンジニアになる前最後の発表、「年俸」というベタかつセンシティブなテーマで攻めた.*9

bpstudy.connpass.com

前述の「四象限テクニック」で一発長打を決めたのですが、結局の所これに持っていかれる.

流石、絶対的エースの最所さん.

なお、今回で引退らしいので必見やぞ.

2018年(ついに参加者100人超え)

トピックスはやはり、私の引退...じゃなくて、ついに参加者が100人超えたこと.

bpstudy.connpass.com

ちなみに、過去の回にデータスタジアムさんやライターさんなど、何人か「ホンモノの人」も出ていたのですが、この回は弊社ネクストベースから森本さんが登場.

そして前回はこちら.

bpstudy.connpass.com

一気に登壇者が増える「エクスパンション」が発生.

この回は仕事⚾の出張(ウィンター・ミーティング)の為不在でしたが、遠くラスベガスからTL眺めながら「Baseball Geeks賞」の選考ということで、論理参加してました.

BPStudy(野球じゃない方)について

野球関係は、前回の2018冬を除き、フル出場・すべて登壇.

その他の会も時間とタイミング次第で参加したり登壇したりしました.

はじめてのLean Canvas〜最初のアイディアを言語化してみよう(2015)

野球だけじゃなく、技術者としても振り幅・やれることを増やしたいという思いがあり、「リーンスタートアップの話で登壇したい!」と言った結果、機会をいただきました.

bpstudy.connpass.com

リーンキャンバスの書き方ワークショップをその場でやりました.*10

www.slideshare.net

今でも私のバイブルな、「実践リーンスタートアップ」を元にオリジナルのコンテンツを提供してワークショップしました.

Running Lean ―実践リーンスタートアップ (THE LEAN SERIES)

Running Lean ―実践リーンスタートアップ (THE LEAN SERIES)

  • 作者: アッシュ・マウリャ,渡辺千賀,エリック・リース,角征典
  • 出版社/メーカー: オライリージャパン
  • 発売日: 2012/12/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • 購入: 3人 クリック: 14回
  • この商品を含むブログ (19件) を見る

当時、仕事や勉強会でワークショップに参加することはあっても、「自分でファシリをする」という経験をしたことがなかったので非常に良い経験になったと記憶しています.*11

今の仕事や、コミュニティ(#rettypyほか)で生きてるファシリ力の始まりはここだったかも.

エンジニアとしてのスタメンを掴むまで(2018)

これは去年の話.

bpstudy.connpass.com

詳細はここで振り返っているとおり、「BPStudyで創り上げた自分のキャリア話」です.

shinyorke.hatenablog.com

デブサミ2018および、GeekOutで言及した内容をBPStudyの参加層に合わせてブラッシュアップして話をしました.

自己実現の参考になれば!という思いで、「ぜひこの話をさせてください!(枠が空いたら)」と佐藤さんにお願いして実現しました.

これからの関わり方(Baseballもそうじゃない方も)

今後もBPStudyには参加者・(機会をつくって)登壇者としてコミットしていきます.

Baseball Play Study復帰からの引退撤回

どの面下げて帰ってきたんですか!?ということで、一年で復帰を決めました.

bpstudy.connpass.com

復帰の理由ですが、

  • 試していた野球統計のアプローチ(仕事ではない)がいい感じにできた
  • この成果、せっかくだから発表したいなあー→せや!Baseball Play Studyや!!
  • 前回(2018冬)、新顔メンバーの発表は裾野が広がって、嬉しかったものの、正直「ココロオドル」ような発表が無かった*12

「ココロオドル」発表無いからワイが手本見せたろかい!!!

ってことで引退を撤回しました.

なお、いくつかの勉強会・もくもく会でトレーニングに入っており、先日こちらのイベントでも素振りをしてきました.

kawasaki.rb #069 を開催しました #kwskrb

野球エンジニアとして、セイバーメトリクス勢として頑張りたいと思いますので当日ぜひご期待くださいませ!

なぜ発表を続けるか

野球が好きだから、、、というのもありますが

  • レベル云々関係なく、発表は大事
  • 発表とフィードバックにより、「専門性」と「人格」が磨かれる

この二つが主たる理由です.

レベル云々関係なく、発表は大事

2014年、無名時代から今に至るまで、はじめての事も自信あること・経験あること両方発表してきて、いい経験もしくじった経験もたくさんしました.

しくじった時は手厳しいフィードバックもちょいちょいいただきましたが、

  • IT系の勉強会は「発表することそのもの」が称賛される
  • いい勉強会はネガティブなフィードバックでも「次に繋がる」ような感じでオススメしてくれる

BPStudyはまさにそのような場所のお手本で、私個人の今後のキャリアでもありえる「様々な挑戦」に対する壁打ちもしくはふりかえりの場としてアウトプット出せたらと思っています.

なお、今年はまだ野球以外のネタが無いので思いついたらやりたいなと.

発表とフィードバックにより、「専門性」と「人格」が磨かれる

発表者は、発表をきっかけに自分の専門性を再確認する。周囲には専門性を認知され、キャリアを築いていく。聴衆側は、発表を聞いて知識を得たり、議論したりして刺激を受ける。

「公式ページ」の説明より引用

技術そのものやプロセス、特定ドメイン(広告、法律、野球、将棋etc...)といった「専門性」を「認知」され、「キャリアを築いていく」という点でホントそのとおりかなと思います.

事実、私もリクルートへのJOINそして今のキャリアにつながる「出世魚」になれたのもBPStudyのおかげという点もあります.

さらにもう一つ、磨かれた点としては「技術者としての人格」もあるかなと思っています.

  • 怠惰であること、論理的であることetc...いわゆる「プログラマブルな思想・思考」
  • 他の技術者や技術者以外の人とも交わり、議論したり共創したりするような「ダイバーシティ」的な心
  • 倫理観(法を守る、弱者・未経験者への配慮etc...)

他にももっとあるかもしれません.

BPStudyだけでもないのですが、「良いコミュニティ」でこれらを学び、自然と磨かれた気がします.

自分もまだまだな点もありますが、今後もこれらを磨き学べたらと思います.

機会をつくる・伴走する(BPStudyをパクって)

とはいえ、自分もそれなりのキャリア・ポジションなので、「参加する」だけでなく、「機会をつくる・伴走する」事も合わせてやれたらと思います.

主催しているPythonのもくもく会(#rettypy)なんかもそうですが、

今のエンジニア文化の広がり・ムーブメントに単にのっかる!ではなくて、必要な「専門性」「技術者としての人格・振る舞い」といったところも、合わせて広がってもらいたいと思っています.

この辺、 #rettypy 以外のアクションはモヤっとしていますが、自分のペースで無理なくなにかやれたらと思います.

何はともあれ、3/27(水)のBaseball Play Study 2019楽しみましょう!!!

*1:オープン戦ちょいちょい見てます、土曜日の侍ジャパンは色んな意味で変な声出ました(震え)

*2:レギュラーに新顔加え、昨年登板した弊社トップアナリストの森本が再び登場します、そちらもよろしく!

*3:ハッシュタグが一緒だからね、しょうがないね

*4:ここに至る背景として、佐藤さんと共通の友人であり、リーンスタートアップ・アジャイルの勉強会で友となっていた「高さ危険太郎」さんこと、@ken_takasakiさんが事前に佐藤さんに野球のことなどを吹き込んでいた事により、話が円滑に進みました.高崎さんありがとう(今更)

*5:だからと言って、BPStudyで野球の話したらリクルートに入れる、というモノではないです、そんなに甘くないよリクルート

*6:グノシーでデータ分析している人.私は頻繁に連絡取る友人が少ないほうですが、なんやかんやで彼とは結構やりとりしてます.

*7:PyCon JPにおける野球発表5回における唯一の共同発表に.この件は楽しかった.

*8:四象限テクは野球を抜きにしてもよく使ってます、というかリクルートで学んだんだけど野球での応用のキッカケは最所さんかも

*9:このタイミングじゃないとできないだろ!っていう思いもあり.この一ヶ月後にRetty退職およびネクストベースへのJOINを発表.

*10:当時凝ってたかつ、仕事でも使ってた内容で今でもちょいちょい使ってます.

*11:人と関わってモノゴトを進める、「手取り足取り教える」ではなく、「入り口を手伝って”自走”してもらう」を意識して経験できたのはよかった.

*12:具体的には、「ファンとして好きなんだなあ」「心意気は伝わるなあ」と思ったものの、「技術」「専門性」という所で躍るモノが無かった.「野球エンジニアやりたい!」志望の方もいると聞いてますが流石に厳しいなと.