PyLadies Advent Calendar 2017 21日目のエントリーです.
「gender問わず書いてOK」とのことなので筆を走らせようと思いますよろしくお願いいたします.
今年は,個人としても所属しているRetty株式会社のメンバーという文脈においても,
- エンジニアイベントのスポンサー(会場提供含む)
- 同スタッフ(含む主催者サイド)
- 同スピーカー(登壇)
という活動が何回かありました.
私が毎年楽しみにしている(&何人かしかいないフル出場している),「PyLadies Tokyo ◯周年記念パーティー」も同じようにサポートさせていただきました(なのでPyLadies Tokyoのアドベントカレンダーにエントリーしました).
この一年でここまでスポンサー・スタッフやりながら登壇した人って多分33.4人もいないので,ふりかえりという意味でも残そうと思います.
注意事項
このブログの内容は私(@shinyorke)の個人的な主観・感想であり,所属企業であるRetty株式会社の公式見解ではありませんのでその辺お間違え無いよう,よろしくお願いします(._.)
おしながき
- 注意事項
- おしながき
- お前誰よ
- コミュニティと自分
- 今年,スポンサー・スタッフ・登壇でフル出場したイベント一覧2017
- 個人的な総括
- まとめ
- イベントに参加される方へお願いしたいこと!!!(強気)
- 来年(2018)はどうしよう?(私個人の話)
お前誰よ
- @shinyorke(しんよーく)
- RettyではTech Lead→Engineering Manager→Server Side Engineerとして開発に集中←今ここ
- Pythonおよび(もう任意引退しましたが)アジャイルのコミュニティによく顔を出します
- Python界隈の人的には「野球の人」と言ったほうがいいかもしれません
コミュニティと自分
去年(2016)まで
エンジニアコミュニティに出入りするようになったのが2012年頃なのですが,去年までは,
- 自分が技術的・アジャイル的そして野球的にやりたいことを発表し,フィードバックを得る場所としてコミュニティに参加
- 基本的に参加者で,なるべく登壇する側にシフトするようにしてた
- スポンサーはPyCon JPの様に個人スポンサーができる(ポケットマネーで協力できる)イベント中心
- 会場提供は,主にプライベートな勉強会(connpassなどで公開しない,身内限定的なやつ)でやっていた
- スタッフについては原則やらない
Rettyに入社する以前はスポンサーをするまでの手続きが困難だったり,そもそも厳しかったりという事もあり,かろうじて会場をそっと貸す,ぐらいしかできませんでした.*1
スタッフは基本やらなかったのですが,会場が無くて困っていた「PyLadies Tokyo 2周年記念パーティー」の会場探しを手伝い,前の前の所属であるリクルートのPythonコミュニティ(現役・卒業生限定のGROUP)経由でご支援をいただけたのは良い思い出です.*2*3
今年(2017)は
1月からJOINしたRettyは, 以前から「Retty Tech Cafe」という社内カンファレンス(今年は「Retty Tech Night」名義で拡大して開催)があったり,有志メンバーが独力で運営している「Androidもくもく会」など,社内のエンジニアがイベント開催に積極的*4*5かつ,
- カンファレンスへの参加・登壇(Droid Kaigi, iOS DCなど)
- エンジニアに限らず,コミュニティイベントの会場・飲食物スポンサー
といったことを行っており,
Rettyのサービス・世界観を広める使命を持ってスポンサーとかできるのでは?
と思い,過去・現在にお世話になったコミュニティへのご支援という形でスポンサーに手を挙げることにしました.
やった事をざっくり書くと,
- PyCon mini Kumamoto 2017ゴールドスポンサー
- PyCon JP 2017プラチナスポンサー
- PyData Tokyo Meetup会場提供&懇親会スポンサー
- 数え切れないほどのイベントの会場提供および,「ガジェット手当」制度を駆使してお菓子や飲み物の提供*6
- 上記にまつわる出張や登壇に関するサポートetc...
コミュニティから見た場合,会場やお金がかかること(主に飲食代)の支援はありがたい...と思うので,過度にやりすぎない程度(=自分の裁量で賄える範囲)のさじ加減で協力させてもらいました.
PyConやmini kumamotoは規模・金額が大きかったので,他のエンジニアメンバーや採用・広報メンバー,経営層に説明,ご理解・ご協力を頂いて最大限の協力をいただけたのは感謝しか無いですありがとうございます!
また,
- 単にスポンサーをやるだけだと,単なる企業の担当者でしかなくなる懸念(場所とカネとモノを出せばなんでも良い,はちょっと違う)
- 私自身,スタッフとスポンサー経験がほぼなかったので後学のために経験・知見を積みたかった
ということもあり,積極的にお手伝いさせてもらいました.
今年,スポンサー・スタッフ・登壇でフル出場したイベント一覧2017
幸いにもこのブログにレポートが一杯載ってるので,リンクから引用します.
また,細かいイベントレポートや登壇内容についてはリンク先をご参照ください.
春〜夏(PyCon JP 2017開催前)
PyCon mini Kumamoto 2017(4/23)
RettyにJOIN後,一番最初にフル活動したイベント.
DevLOVE「ベースボールからみる技術」(6/6)
前のオフィス(高輪オフィス)最後の外部イベントでもありました.*7
越境したかったので登壇&参加.
PyData.Tokyo Meetup #13 - 数理最適化(6/28)
Rettyのデータサイエンティスト,岩永さん登壇かつ,現オフィス(麻布十番オフィス)初の外部イベント.*8
私はスポンサーLTとスタッフ担当.
ブログは...書いてなかったそういえば
PyCon JP 2017(9/8,9)
スポンサーと登壇
秋〜冬(PyCon JP 2017開催後)
PyCon JP 2017から一息入れたあとが怒涛のイベントラッシュでした.
よくやりきったな...w
教育心理学Meetup(10/14)
せっかく教育心理学学んだので一つの記録と記憶を残したかった.
&若者たちの「越境」を手助けするモチベーションを持ってイベントスタッフと登壇とお菓子スポンサーを.
educational-psychology.connpass.com
PyLadies Tokyo 3周年記念パーティー(10/15)
個人的な念願だった自社での会場提供&スポンサー
fin-py study #1 年金最適化入門(10/25)
初のfin-pyサポート.
fintech学びたい欲とこの手のイベントもいいだろうと思い,手を挙げました.
FinTech LT大会&忘年会(12/17)
一番最近かつ,年内最後.
PyLadies Tokyo 3周年と同じような方式で開催.
以上がすべてとなります.
8つもスポンサーとスタッフ,登壇してたのか...自分でも驚きました(汗*9
個人的な総括
スポンサー側の立場として
所属企業(Retty)のメンバーとしての感想です.
Rettyのサービス・世界観を広める使命を持ってスポンサーとかできるのでは?
という所については,まあまあ出来たのでは?と自己評価ではありますが思っています.
実際,スポンサーや会場提供をしていく中で,
- Rettyのアプリを入れたり使ってくれる人が出てきた
- 今まで,ググッた結果からサイトを見たり,アプリを使っていても見る専門だった人が投稿してくれるようになった
といった,個人レベルの小さい変化だったり,
- 「イベント参加者」という割と大きい単位でRettyを気にかけてくれるようになった
- サービスやチーム,中で働いているエンジニアについての興味関心が向いてきた
といった,全体レベルでの小さいながらも変化が見えるようになったのは嬉しかったです.
ちなみに,この手の活動で一番力を入れたポイントは,「提供する飲食物では絶対に滑らないこと!」でした.*10
また,自社のチームレベルだと,
- 興味を持ってくれる・共感してくれたメンバーが自主的に参加・手伝うようになった
- スポンサード活動の文脈の中で,広報・採用チームや経営層からもサポートをいただけるようになった
といった動きもあり,やって来てよかったなあと思っています.
イベントのお手伝いや,登壇・LTを引き受けてくれる優しいメンバーが多くてホント感動しました.
スタッフ側の立場として
スポンサーとは真逆,コミュニティスタッフとしての感想です.
教育心理学Meetupのエントリーでも触れましたが,
- 自分より若い人(年齢もだが,経験とかコミュニティ歴って意味でも)が挑戦できる機会を提供する
- 個人もしくは企業としてやれる協力をやる(メンター・イベント運営のお手伝い・スポンサーetc...)
- (仕事上マズい場合を除き)持ってるノウハウは惜しまず提供する
これを自らのルールとして実践してきたつもりです.
より細かい話で言うと,PyLadies Tokyo, PyData Tokyoといった,運営メンバーが多い・経験値豊富なコミュニティの場合は,「会の運営は任せる」「会場・スタッフ的に必要なことは申し出てやる」ぐらいのスタンスでいましたが,
fin-pyや教育心理学読書会といった,設立自体が若い、故に経験やノウハウがまだないコミュニティに関しては,
- (相手からしたら)ウザい!と思われても,必要なことはケツを持って立候補してやりきる
- 誰かが決めないと進まないことについてはこれも同じくケツを持って勝手にやってやりきる(&しくったら謝る)
ぐらいの気持ちでやらせてもらいました.
もくもく会や読書会といった,「参加者同士の忖度の積み重ね」でも十分回るイベントならいいのですが,
ミニカンファレンスやLT会といった,「初参加の人が多いかつ不確定要素がおおい,そしてお金も絡む」イベントはそれだけだとトラブル待ったなし,誰かが決めないと進まない上,その肌感覚がある人が動かないとわかんないので腹を決めてやったりしました.*11
動いた意味は終わったあとに説明&わかってくれればOK,何よりも主催・参加者ともにHappyに終わるためにはちゃんと動いてよかったと思ってます.
スピーカー(登壇者)として
ここについてはシンプルで,
所属企業・コミュニティ・自分そして参加者にとって,学びと楽しさがある発表と体験にする!!!以上。
基本的に野球データ分析の話がメインでしたが,今年に関してはスポンサー・スタッフで舵取りが難しい事をしていたので,発表に関してはクオリティと共に「エンターテインメント」性を重視してました.
ある種,自分が一時的に主役になれるパートなので,やりきれたのかもしれません.*12
まとめ
ひと言で2017年のエンジニアイベント活動を纏めると,
未経験だったスポンサー・スタッフ業をやりきって,経験も気持ちも「越境」したな!
と思いました.
学び
- コミュニティ活動を本気でサポートするなら社内の協力と文化が大切
- 周りのメンバーより自分が経験値高い時は,積極的に難しい役をやる,その後経験を伝えればよろし
- 逆に,自分に経験がない,他のメンバーがリードできそうな時は信じて任せる
- イベント運営は必ずアクシデントや揉めることがある,その時にどう乗り切るかが大切
- コミュニティ運営も,立派なチーム活動である!スタッフ・スポンサーだけじゃなくて,参加者含んで
最後の文脈は特に重要だなと思いました,相互の信頼・協力・文化形成が無いと上手くいかないよねと.
改めて考えたい,「コミュニティもチームだ!」ということ
コミュニティ運営も,立派なチーム活動である!スタッフ・スポンサーだけじゃなくて,参加者含んで
この言葉が思いついた時に,
- 越境大切
- 文化作りや仲間作り重要
というワードが浮かび,
これって良い開発チーム作りと同じじゃね?
と改めて思いました.
毎日を共にする自社の開発チームとは違う文脈もあるでしょうが,定期的に出会い,活動するコミュニティについても同じ文脈で考えるべきことがあるのかなと.
ちゃんと整理がついてないので,改めてこの辺の本を読んで勉強し直そうと思いました(自省).
Fearless Change アジャイルに効く アイデアを組織に広めるための48のパターン
- 作者: Mary Lynn Manns,Linda Rising,川口恭伸,木村卓央,高江洲睦,高橋一貴,中込大祐,安井力,山口鉄平,角征典
- 出版社/メーカー: 丸善出版
- 発売日: 2014/01/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (16件) を見る
- 作者: リチャード・シェリダン
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2017/01/20
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
文化形成,全員が主役...という文脈では欠かせないですねこの辺の考え方は.
イベントに参加される方へお願いしたいこと!!!(強気)
最後に,これは参加される方への警鐘というかお小言になりますが,スポンサー・スタッフをやってて色々とイケてない参加者な方もいました.
一例を挙げると,
- ドタキャン.当日キャンセル連絡ある時はまだ良いけど,ホントに連絡なしキャンセルなどあったのは辛い(キャンセル待ちが並んでるのに).*13
- 過度なポジショントークやマウンティング.年齢・性別・社会的地位etc...*14
- 会場施設の使い方やマナー.ゴミや汚れの放置,什器を粗末に扱うetc...*15
スポンサーやスタッフをやってて悲しかったので,こういう事が少しでもなくなればと思っています.
行動規範とか必要になるのかねえ...と改めて考えさせられたのも今年でした,こんな感じで→PyData.Tokyo CODE OF CONDUCT [WIP]
来年(2018)はどうしよう?(私個人の話)
何かしら協力できることは継続しつつ,仕事も野球ももっとやりたいことがあるので活動はセーブしようかなと思っています.
スポンサーはわかりませんが,スタッフ業は充分学びを得たので減らしてもいいかなと.
いずれにしても,来年の事は来年決めますが, PyLadies Tokyo 4周年(仮)は全力で楽しめたら良いと思っています!
明日は@sugitaさんです,お楽しみに!
*1:今は知りません,良くなってると信じたいですが
*2:MTLさん, 特にメンバーの「じぇい」さんと「さとう」さんにはご協力頂いて感謝しかありませんありがとうございました!
*3:前PyLadies Tokyoの代表@a_macbeeさんと飲んでた時に会場が無い話となり,楽しみにしてたのにヤバイ!と思い手を挙げました
*4:connpassページに過去のイベントがあります.余談ですがAndroidもくもく会の開催スタイルは他のAndroid勉強会のスタンダードになってるとのことです,すごい.
*5:もちろんPythonもくもく会もその一つです...がこの話はまた別の機会に
*6:ガジェット手当はRettyエンジニアの制度で年間決まった予算内でガジェットやイベント参加費の補助が得られる制度.私は懇親会やおやつタイムに提供する飲食物代で幾らか使ってました(ルール上もOKと確認した上で)
*7:引越し二週間前に開催,登壇ついでに会場貸すよ!とpapandaさんに提案して実現
*8:ちなみに引っ越してから三日目でした
*9:数える前は4つか5つと思ってました,もっと言うと主催してるPythonもくもく自習室は除外しているので,実質的には月一回以上何かしらのイベント運営・サポートしてたことになります(震え声)
*10:食の領域のサービスだから...という理由だけでなく,「この場で一緒にイベントを楽しみ,学びが多いものとする」ように場作りするのは「食を通じて世界中の人々をHappyに」という世界観の入り口だからという理由が大きいです,このWayが好きで入社した身としては.
*11:変な話,イベントとしてしくじったとしても金額的な損失は低い,一人で尻拭いはできないにしてもまあなんとかなるだろう,だからやる!ぐらいに考えていました.これがPyCon JPやPyCon mini程度の規模のイベントだったら流石にこんな決断はできなかったかなと思っています.
*12:だって格好つけたいじゃない(本音)
*13:一応擁護すると,イベント管理サービスの仕様の問題で...というのはあるかもですが,自分の予定はちゃんと自分で管理しましょう感はある
*14:自己主張と紙一重なところもあるので難しい問題ではありますが,どこのコミュニティでも年齢・性別問題は少なかれあった印象はあります.
*15:いくつかのイベントでは勇気を持って直接注意しました.不幸中の幸い,といえば情けないですが無断喫煙が無くてよかったと思います(PyCon JP 2016では喫煙禁止の会場で喫煙という残念な事件があった)