Lean Baseball

No Engineering, No Baseball.

自分が「覚醒」したキッカケの話 / Need a little time to wake up

pyspa Advent Calendar 2023, 9日目のエントリーです.

先に断っておきますと,

このエントリーを書いている今は12月6日, 本日開催のDevelopers CAREER Boost 2023 の登壇を話し終えた「体(てい)」で書いています*1.

speakerdeck.com

12/6から今日まで休肝日にしてかつ, 運動の量も増やしコンディション抜群だったので*2きっと良い話を自分はした気がします(という体で書いています).

ご清聴および, 資料の感想, そして発表前の資料読み・レビューの協力*3, 誠にありがとうございました.

ゴツいメンバーが居並ぶ「pyspa Advent Calendar 2023」で何を書こうか考えたのですが,

自分が駄目な人から覚醒したキッカケとは?.

「強いエンジニアと働いた経験」「コミュニティ参加」がキッカケで変わった私

という, 「自分が『覚醒』したキッカケの話」を振り返ってみるのも悪くないと思ったので, そんな話を書きます.

ちなみにエントリーの内容はすべて実話です&このエントリー自体「日記らしいブログ」を目指し, 可能な限り「生々しいエピソード優先」な仕上がりとなっています(いつもと芸風が少し違うかも).

TL;DR

人って「成功体験」「挫折」「好きな事」のどれかに出会うとなんやかんやで「覚醒」出来ちゃいます.

おしながき

自分が「覚醒」したキッカケの話

大前提として, 「自らを強いエンジニアにするための3つの習慣」というトークでは以下の3つのポイントで熱く語るお話(をしている予定*4)でした.

発表のサマリー

  • 職務経歴書を作り定期的に更新する
  • 強いエンジニアの真似をする
  • 「あなたの代表的な仕事は?」に即答できるようにする

「自分が『覚醒』したキッカケの話」に特に掛かってくるのが「強いエンジニアの真似をする 」の所なのですが, その話の中で(スライドの都合上)発表からハズした裏話をちょこっとします.

飯が食えれば何でも良かった

今でこそ毎月ブログを書き, 時折登壇をし, 仕事ではエンジニアリングからマネジメント, コンサルティングまでしている私(44歳)ですが, 若者だった頃(20〜30歳)は本当に駄目な若者でした.

自分も無気力な若者だった時代があります.

元々勉強大好きで学生時代も, (駄目だったとはいえ)若者時代も資格を取ったり本を読んだりと勉強はしていたのですが,

  • 当時の仕事環境上, 勉強して何かに取り組むより, 「いい感じに明るく振る舞う」事で仕事の関係者と仲良くなる方が手っ取り早かった*5.
  • 今でこそ「一週間以上エディタもしくはターミナルを『プライベートで』開かなかったら蕁麻疹がでる」ぐらいに手を動かすのが好きな私ですが, 当時は休日にパソコンを開く理由はネットサーフィンもしくは「信長の野望」「提督の決断」あたりのゲームで遊ぶことだった*6.
  • 春夏は野球観戦, 秋冬は競馬と忙しかった*7.
  • 目標となるキャリアも人も自己目標(年収など)も無かった.

感じでした, このスライドで書いた「怠け者」を細かく言うと.

30手前ぐらいで地元(北海道じゃなくて居住している中央線界隈)飲みという, お金と健康にアレな影響を及ぼす遊びを覚えてしまったこと*8もあり, この当時は「遊んだり飯食ったりする金があればいいやー」ぐらいの生き方をしていました.

Engineering沼に「のめり込む」キッカケ

そんな私が「クビになりかけた」「転職活動で全敗」といった事情でお尻に火がついて, 勉強したり仕事がんばろう!とお尻に火がついた訳ですが.

環境が自分を変えた

「エンジニアってすごい」「ハッカソン面白いな!!!」っていう感じで沼ったのが「International Space Apps Challenge(ISAC)2012」というハッカソンでした.

internet.watch.impress.co.jp

当時ご一緒していたクライアントの担当者およびその周辺の方々からのお誘いで参加(ちなみにこれが人生初のハッカソンでした*9).

自分のチームは「Connect(Magnetic Field Line Connect Our Life)」というアプリケーション*10を作って披露, これが見事に特別表彰(JAXA賞)を獲得しました.

2日間で企画・開発・プレゼンまで5人のチームで完走するというのは本当に面白い体験*11でしたし学びも多かったです, 仕事以外でまともにエンジニアリングしたのは多分これが初めてだったので.

エンジニアリング, こんなに面白いとは!!そして俺って技術力全然足りねえ(震え)

...という感じで火が付いた自分, (このハッカソンよりちょっと前から開始していた)野球データ分析・可視化のプロジェクトを本気で進めることになりました.

個人開発のキッカケの一つがハッカソンだった

「個人開発」という趣味プロジェクト・一人ハッカソンが生まれたのは間違いなく「International Space Apps Challenge(ISAC)2012」のあの日でした.

その熱意が今でも消えていない(少なくとも個人開発や自学自習を止めようと思ったことがない)のは自分でも驚きです.

熱意が今でも消えていない, そして当時の私(2012年ハッカソンの時点で32歳)に火が付いたのは,

ハッカソンで強いエンジニアを見た(挫折を味わった)のと, 「それでも賞を受賞した」という成功体験.

成功体験と挫折を同時に味わったのがいい体験でした.

好きなことを仕事にしてしまえ

その後は仕事に必要な技術および個人開発(主にPythonを使ってた)に没頭してたのですが,

  • 仕事と趣味で違う技術・考え方を持ってやるのは(良くない意味での)二刀流できっつい
  • 時間は限られるものなので仕事と個人開発をいい感じに一石二鳥にしたい

なんて考え始めるようになりました. 「日中仕事でWindowsアプリを作り, 仕事の後もしくは週末は自分のMacでWebアプリを作る」って効率悪すぎるなと🤔

別の理由では「現職では出来ない, アジャイルやリーンな開発スタイルを導入orやれる仕事をしたい*12」というのもあり,

  • 次の転職ではコンサル系と異なる事業会社を選んでアジャイル・リーンなスタイルで仕事をするぞ!→結果リクルートに転職
  • 次の転職ではプロマネとかそういう仕事じゃなくてPythonでエンジニアリングをするんや!!→結果リクルートからビザスクに転職
  • 次の転職では「野球データ分析・セイバーメトリクス」をするために必要なエンジニアリング経験を積むぞ!!!→結果ビザスクからRettyに転職

なんていう風に転職しました, 他にも理由は沢山ある*13のですがこのエントリーの文脈に沿って言うなら「仕事と趣味(もしくは将来のキャリア)と軸足を少しずつ合わせよう!」っていうのが共通した理由です.

一挙両得にするための転職が続く

今だから言えるのですが, この計画の第一弾となったリクルートは本当に苦労しましたが同時に「今まで味わったことがない経験*14」「リクルートに行かなかったら出会っていない人々と価値観」を手に入れたのは本当に大きかったです, 在籍1年ちょっとでもそう感じるリクルートすごい.

ちょっと話が逸れましたが自分の学び・強く言いたい事は,

「自分が好きなことを仕事する」のは絶対条件にしよう, 妥協はしちゃ駄目.

「好きなことを仕事にするとは何事」「仕事で辛い思いをしてこそ(ry」的な奴は幻想です, 好きだったりのめり込める事をしましょうマジで.

結び - What's the story "Engineering"

という訳で, 「自分が覚醒した話」を書きました.

一言でまとめると,

人って「成功体験」「挫折」「好きな事」のどれかに出会うとなんやかんやで「覚醒」出来ちゃいます.

これに限るかなーって思います.

  • 「成功体験」を得る. 私は「ハッカソンでの受賞」がキッカケとなりましたが, 「お給料が上がった」「社内表彰を受けた」「作ったアプリがストアのランキングに乗った」など何でもいいです.
  • 「挫折」を感じる. 私の場合は「ハッカソンで強いエンジニアを見かけた」事がキッカケの一つでした(他にも一杯あります). 「挫折を感じる」事って意外と難しいことかもしれません(後述).
  • 「好きな事」に出会い, 生涯を掛けられるようにする. 私の場合は「エンジニアリング全般」「セイバーメトリクス(野球データ分析)」が間違いなく原動力になっています.

書いていて思ったのが, 「『挫折を感じる』事が出来るか否かが強いエンジニアになれるか否かの分水嶺」な気がします.

  • 自分の弱みや欠点, 振れたくないことはどうしても蓋をしてしまい, 振り返ることができない可能性がある*15.
  • 本来なら「挫折」すべき所でその経験・失敗を感じることが出来ない*16.

とかありそうです(仮説ですけど).

私は結構負けず嫌いかつプライド高い所あるので「悔しい」「次はいい感じにやり返してやる」とかそういう感情が芽生えるのですが, このエントリーを読んでくださっている方はみんなそうとは限らないと思うので, ぜひご自身で振り返ると良いのではないでしょうか.

最後にどうでもいい話を一つ.

英語タイトルの元ネタ, わかりますか?

Developers CAREER Boost 2023」の資料タイトルおよび, このブログの英語タイトル(Need a little time to wake up)は私が愛して止まない90's UK Rockの代表的なバンドの一つ「Oasis」の曲の歌詞から引用させていただきました*17.

youtu.be

youtu.be

ま, 私はblur/RADIOHEAD派な訳ですが...w*18*19

それではまた.

*1:当日書く時間なんぞ無いのは知ってるので先に書いています

*2:間にある忘年会ノンアルで過ごしていることを信じながらノンアルで乗り切り, 書いています.

*3:社内外, 色々な方にご協力いただきました. 改めてお礼申し上げます🙏

*4:しつこくてゴメンナサイですがこのエントリーは12/6(水), 発表の3日前に執筆しています.

*5:今思えば, ここでコミュニケーションでらしく見せる経験をしたことが今のコミュニケーション力だったり, 「グッドコミュニケーターだけど中身が(ry」みたいな人を見抜いていい感じにする自分の強み・特徴に繋がっているかも.

*6:今でこそ他が忙しいので手を付けてませんが, 信長の野望とか提督の決断の沼にまたハマりたいですよ, 生きてる間に2回ぐらいは

*7:これはまあ今もそうですが昔の方がひどかったかも. なお最も良い思い出は「2004年の天皇賞・秋, エリザベス女王杯で連続して三連単を的中, そのお金で京都でマイルCSを見た(これも的中)したことです🐴」

*8:と言いつつも, これがグルメな自分を形成して後のRettyに繋がっていたり, 外食および飲み屋のカウンターだからこそ覚える食育ができたので非常に良い財産になってると思っています. そうじゃなかったら今も毎週一人飲みとかしない.

*9:なおチームでのハッカソンについてはその後考え方が変わって2015年かな?それ以降参加していません. その話は機会があれば別のブログで書きます.

*10:調べたら, コード残ってました動かないと思いますw

*11:チームで企画・開発・プレゼンまで進めるという短期間プロジェクトのあれこれは, 当時勤めていたコンサル会社(現職じゃないです)で普段からやってることが活用できました.

*12:2012〜2014頃は本当, この辺に熱を入れていました.

*13:「野球エンジニア」になるためのキャリアパス, お給料ならびに「音楽性の違い」などいっぱいあります.

*14:「まだここにない出会い」って言うけど働く側の支店でも本当にそう思います.

*15:プライベートな事柄だと私もこれめっちゃあります. エンジニアリングな話題だと何故か直面できちゃうのですが.

*16:これはメンターとかやってるとわかるのですが一定数こういう方がいます. 別に悪いことではないのですが, 局面によってカウンセリーへのフィードバックが必要な事案でもあります(そしてこれが割と難しい).

*17:このブログはMorning Gloryのサビ前, デブキャリ発表の方はSupersonicの歌い出しより. 特にSupersonicのイントロから歌い出しが超好き.

*18:アカウント名がshinyorkeであること, 人生初の海外旅行がblurのライブだったぐらいには熱心な信者です.

*19:デブキャリ話は仮タイトルがRADIOHEAD「Where I end and you begin」でスタートしてたのですが, 作ってたらどうもしっくりこないので他で候補を探したらOasisになりました.