Lean Baseball

No Engineering, No Baseball.

SREとしてのキャリア振り返り

そろそろ旅行行きたい✈️

北海道日本ハムファイターズの調子が絶好調*1で嬉しい人です.

今年は新庄監督宙に舞うだろう*2ってことで予定を決め込みました&よってPyCon JP 2025は不参加決定です.

昨年のブログで参加宣言しましたが早速有言不実行になってしまい, 広島じゃなくて北広島に行くこと*3をお詫び申し上げます🙏

ここから本題ですが, (PyCon JP 2025不参加のもう一つの理由*4として)6月7月とありがたいことに今のお仕事である「SRE」をテーマにお話する機会をいただきました.

flexy.connpass.com

event.shoeisha.jp

登壇の機会を頂いた主催者の皆様および, 登壇に値するような経験と徳を積む機会をくれたLayerXの仲間達およびステークホルダーの皆様に感謝お礼申し上げます.

本ブログでは,

  • LayerXに入社してSRE立ち上げをやった5ヶ月(ちなみにまだ続いています)のふりかえり.
  • shinyorke自身, SREいやエンジニアとしてどういうキャリアを描くか?

的な話になります.

shinyorke.hatenablog.com

位置づけ的にはこちらのブログで宣言したことの途中経過となります*5&自分のやりたいこと, 目標へのコミット目的でいつもより宣伝マシマシなコンテンツになっております(でも仕事じゃないですこれ*6).

TL;DR

SREというロールにかかわらず活躍したいし, 個人としてはチームを立ち上げしながら需要あるまで働き新たなチャレンジにつなげたいです.

SREな仕事の振り返り

雑に言うと, 理屈で考える以上にやるべきことを筋力で対応し, 色々前に進めるような事をしています.

  • 様々なトイルを優先度付けて無くしていく.
  • チームにSLO/SLI導入じゃ!
  • オブザーバビリティを入れていい感じにするぞ!!

...というSRE本来の文化・プラクティスに沿った活動も手を付けていますが, これらに拘り過ぎても良くない*7ことも同時に知っているので.

事業そしてチームにとってもっと大事な事からやろうぜ!っていうノリでやっています.

まず会社でやったことについては結構言語化しています(以下全てLayerX Engineer Blogのコンテンツ).

tech.layerx.co.jp

tech.layerx.co.jp

tech.layerx.co.jp

tech.layerx.co.jp

「やったことを記録に残す」「社内外問わず, 再現性あるノウハウとして言語化する(全世界に公開して良いメモ帳, という私自身のブログ執筆スタンスそのまま)」という名目でコツコツ書いてましたが, 入社5ヶ月で4本はちょっとびっくりしました, ほぼ毎月書いている計算になります*8.

ちなみに直近2本はCursor/ChatGPTのお陰でリサーチや深みを重ねる作業を分担できている*9ので良い感じです, このやり方を続けていきます*10生成AIにやらせよう, というこのブログと同じことをしています).

業務内容の詳細はここで言及するのは避けますが(気になる方は6/20のイベントで私に質問するか, Open Doorから私にカジュアル面談を申し込んでください, 知り合いなら飯でもOK), ざっくりいうと

  • 最初の2ヶ月は既存のタスク・業務の巻取り...もっと言えば半ば無理矢理仕事を巻き取りつつキャッチアップに努める.
  • 上記が経過後, 現実のプロジェクトワークやサイト信頼性エンジニアリングの実装に勤しむ.
  • SREチーム作りのための採用活動. ブログをたくさん書くのもその一つ.

チームや事業部, そしてお客様が抱えている重要な課題・タスクを限られたリソースで解決するにあたり, 上記3つを自分のやることである!と定義してやってきました.

なお, もう少し社員SREが増えたら作戦は180度変わると思います(そんな私の相方SREポジションは大絶賛募集中です).

まとめると.

理屈で考える以上にやるべきことを筋力で対応し, 色々前に進めるような事をし, 次に繋げるための5ヶ月でした*11.

SREとしての今後のキャリア

ここまでは「LayerX AI・LLM事業部のSREな自分としてやっていること&仲間来てくれ!」みたいな話でしたが.

ここから先はもう少し私shinyorkeの個人のキャリアにフォーカスした話を書きます.

speakerdeck.com

(客観的に見ても)大反響があったこのスライドの話から1年半が経過し, どういった変化(もしくは変わっていないこと)があったかという話でもあります.

自分はそもそもSREなのか?

結論から言っちゃうと.

私shinyorkeは「SRE専任のEngineer」なつもりは全く無く, 今の役割が「SRE」であって他の領域も染み出して働く強欲なEngineerである.

常に思っていることはこれです.

今のロールに対して責任と誇りを持ち, プロフェッショナルのSREとして成果を出すことにコミットしているものの, 「来年からSWE兼PdMよろしく」「エンジニアリングマネージャーやってくれ」と言われたら, その責務に責任と誇りを持ってやるぞ!ぐらいのスタンスでいます(そして自分自身もそのつもりで生きているつもり).

一見すると「期間限定のSREかよ」みたいな見え方もするかもですが,

  • キャリア25年の中でインフラ/SREロールで働いた経験ある年数が5年もない(現職含めて4年ちょい*12).
  • インフラ/SRE仕事はエンジニアリングマネージャーやCTOをやってた時期のミッションの一つぐらい(これは上記年数に含んでいない).
  • むしろSWEとしてサーバーサイド・機械学習(のシステム側)・フロントエンドでやってきた年数の方が圧倒的に長い.

というキャリアでSREとして生きているのでこの考え方になっています.

もっというと, 「いやそれは『DevOps』ちゃう, 『Dev』と『Ops』や!」みたいな仕事で苦しんだ時期も過去にはあったので*13, 「少なくとも自分の仕事でSWEとSREを分けてなるものか」ぐらいに考えています.

2025年(今年)どうする

2023年12月, この話をしていた頃の2025年ビジョンはこんな感じでした.

2023年の自分が考えていた2024年と2025年

当時は2025年にSREロールで働くイメージは無かった(イメージが湧いたは昨年の転職活動中. 詳しくはこのエントリー参照)ものの,

  • 現職ではエンタープライズ向けデリバリーのSRE/エンジニアメンバーとして最前線に立っている.
  • エンタープライズ/スタートアップ問わず, SRE/クラウドのプロフェッショナル・専門家としてのミッションとアウトカムを期待されている.

この状況はまさに望んでいた働き方で「SME*14」「SA(Solutions Architect)*15」要素も大いに含むのみならず, 現実のプロジェクト・デリバリーも出来ている(=単なる評論家で終わらない責務ある仕事)のである意味達成していると言えます.

つまり今は望む仕事がメッチャ出来ているという現状だったりします.

やっぱ将来望むキャリア, やりたいことは言語化するに限りますね. やっといて良かったと思います*16.

来年以降どうする

曖昧な言葉でいうと,

「shinyorkeと一緒に仕事をやりたい」と言われ続けたい. を自分の限界まで続けたい.

と言ったところでしょうか.

生涯のテーマかつ目標かもしれない話.

言うて私も良い年齢(今年誕生日迎えると46歳)で, 周りの同年代前後の方々は「早くリタイアしたいねえ(でも◯◯*17が)」なんて会話をする機会も多いですが, 私は「ソフトウェアエンジニア」という仕事が大好きで天職ぐらいに思っているので「需要が無くなるまで」やりたいと思っています.

競馬のレジェンド, 武豊騎手が昔のインタビューで

僕らは斡旋じゃなく依頼なので、需要ですね。需要が無くなった時が辞める時かなと思います

※引用元: 武豊「突然思う時が来るかもしれない」 引退のタイミングについて語る「僕らは斡旋じゃなく依頼なので…」

という発言を見たのですが, 自分も全く同じだなあと思いました. ソフトウェアエンジニアって需要があるから成立している, バブルが弾けようとしている*18今だからこそ大事やなと.

以上はスタンスの意味合いでの来年以降ですが, もうちょっと専門的な話&現職で描きたいビジョンとしては,

  • SREチームの立ち上げ&継続的なアウトカムが出る体制が爆誕したら新たなチャレンジをしたい.
  • 「新たなチャレンジ」はSREの延長線上かもしれないし, 全く別かもしれない.

これもふわっとしていますが, これぐらいの事を考えながらキャリアを模索しています.

ちなみにですがこれを機に現職を抜けるとかそういうのは考えていません, 特に自分の事業部は未完成な事が多く伸びしろしか無いので今を楽しみたいというのもあります.

この辺は年齢が++になる今年の9月〜年末ぐらいにはもうちょっと具体的なビジョンに出来たらと考えています.

結び&今年の登壇予定について.

以上, 「SREとしてのキャリア振り返りとチーム作りについて」というテーマで

  • 今なにしている
  • これから何をしたい

という話をつらつらと書きました.

あくまで私という一人の中年(もうすぐアラフィフ)なソフトウェアエンジニアのキャリア論ですが参考になれば幸いです.

そして気になる方は今週末の「【SREキャリア最前線】AIと共に進化する!SREの新たな役割とキャリア設計」もしくは, Developers Summit 2025 Summer, 7/18の「ゼロから始めるSREの事業貢献 - 生成AIプラットフォームSREチームの立ち上げと現在地とこれから」に来てもらえると嬉しいです!(宣伝)

flexy.connpass.com

event.shoeisha.jp

FLEXYさんの方は個人のキャリア, デブサミの方は組織創りメインの話になる予定です.

また流れで2025年のアウトプットの予定ですが.

  • 7月はまだ何か増える可能性があります(事情により言えませんが).
  • 8月, 某所でSREの話をします(決まったらここでもお知らせします).
  • 9月は夏休みなどで何もしない予定. PyCon JP 2025(広島開催)は不参加(北広島に行くから⚾️).
  • 10月以降は空白ですがSRE系のイベントなどで挑戦できたら嬉しい, いい話あったら教えて下さい.

ちなみに「Python」「野球」の新ネタもどこかで入れたいです, これはこれで重要なライフワークかつSRE/クラウドのプロとして生きる意味でも重要な位置づけなので*19.

なおアウトプットの明確な最終目標としては,

2026年のデブサミでSREなキャリアの集大成となるような話ができるぐらいアウトカムを出すこと.

ここが明確なゴールとしてあるのでなんとかやっていきたいと思います.

最後までお読みいただきありがとうございました.

*1:一方アスレチックスは...後半戦吹き返す事を期待したい.

*2:前半戦どころか交流戦終わってない今判断するのも若干危険ですがいい戦い方してるので大丈夫な気がしています.

*3:旅行って観点では広島の方が行きたいんすけどね...ここは推し活重視の意思決定⚾️

*4:単刀直入に言うと「ネタを仕込む時間がない」. 野球データ分析のためのMCP鯖を立てて分析の自動運転とか目論んでいましたがこれを作る時間が...

*5:加えて, イベントの宣伝および特にデブサミのネタを考えるにあたり, 活動の棚卸しとお気持ちの言語化をするため書いています. 余談ですが本ブログは生成AI使わずに書いています.

*6:仕事だったら会社のブログに書いています. ここはあくまでshinyorke個人のブログなので個人のキャリアにコミットしています.

*7:元々SREチームが存在して, そこの2人目3人目が私であれば真っ先にSREの本に書いているプラクティス導入から始めたかもしれませんが, (SREに限らず)1人目の重要なミッションは「まずチームと事業, お客様から信頼を獲得する」ことだと思っているので(以下略)

*8:書いてないのは入社月である1月, GW明けバタついていた5月. 5月書いてたらなあ...というのがちょっと悔やまれます.

*9:特にChatGPTが大活躍しています. 執筆ツールとしてのCursorも安定感あって良き.

*10:と言いつつ, 実はネタ整理に時間がかかるようになったのでやり方は継続的に改善を試みています.

*11:これは奇しくも前職アクセンチュア, 更にその前のJX通信社にいたときの状況を足して2で掛けたぐらいのノリです. 役割とやることが増えている部分を生成AIと経験, 気合いで乗り切っている感じ.

*12:もっと言えば明確なロールでのインフラ/SREは前職と現職のみです.

*13:具体的には黙っておきますがどうしても聞きたい方はこちらに(宣伝)

*14:Subject Matter Expert(主題専門家)という役割. ITコンサルではよく使う言葉で事業会社のエンジニアには馴染みない肩書かもですが, 「技術顧問」「XXエキスパート」みたいな文脈が最も近いかもしれません. ちなみにエンジニアに限ったロールではありません(金融とか製造など, 特定ドメインのSMEというのもあり得る).

*15:こちらはおなじみの言葉かも. SMEよりも現実のデリバリーにコミットする以外, SMEとSAの境界線は若干曖昧かもというのが自分の見解.

*16:かつて野球の仕事がやりたくて, セイバーメトリクスを現実の世界でやりたくてやってた頃もこのブログや登壇でしつこく言語化していましたし, 発する事の大切さはあるなと心から思っています.

*17:「住宅ローン」「養育費」など入る言葉は人それぞれ. 私の場合は「住宅ローン」ですが.

*18:このブログとは全く別の話題として, 私のようなシニアにとってはポジション選びたい放題の良い時代ですが, 生成AIのアレも含みジュニア層, 特に「プログラミングスクールを出ました仕事ください」みたいな層には辛い時代なのかなあと思っています.

*19:野球データ分析も大事なのですが, 実現するためのアーキテクチャとかアプローチの実験場になっているためそっちが主役だったりします.