今年に入ってから,色々と今後のキャリアのこと・人生どう過ごしていくか?を真剣に検討・行動し仕込みが終わったので言語化します(意訳:やっと言えるときがきた).
本日付で, 「プロの野球エンジニア」を卒業し, 明日から「ニュース・報道業界のエンジニア」としてJX通信社で新たな挑戦をします.
TL;DR
エンジニアとしての仕事はそのまま, ポジションと業界を変えて新しいキャリアを築いていきます.
- 「生涯イチ・エンジニア」として, 終生エンジニアとしてのキャリアを歩む
- プレーヤーとしても, マネジメント・その他のビジネス面にしても「元気なシニア・エンジニア」として引っ張っていく
- このキャリアを実現するため, 「プロの野球エンジニア」としての活動は今日で終わり(本日最終出社でした)
- 来月(というか明日)から, JX通信社のSRE兼シニアエンジニアとして, インフラ・データ基盤のエンジニアを軸として, 更に前に進みます
「生涯イチ・エンジニア」として
自分のエンジニアとしてのキャリアを考えると, やはり「野球エンジニアになりました」は一大事件であり大きな転機でした.
入社後は,
- 主力プロダクトの開発・運用の全般(フロントエンドからバックエンド, インフラすべて)
- データ解析・分析の環境作りと運用, 教育
- 新規事業の技術的サポート
- 採用プロセス作り
などなど, 小さい組織の一人目エンジニア・CTOらしいことを(好む好まざる関係なく)すべてやってまいりました.
その過程で,
... という所が少しずつ積み重なって見えてきました(年末年始ぐらいに).
そんな, 「自分の今までとこれから」を絵と文章にしたのが「2018年のふりかえりと今年の目標」でこれをまとめていく中で,
- データで数々のことを示唆する・示唆するための礎を築く(基盤, Ops, MLなど)
- エンジニアリングとプロセスで「魅せる」(ベースとなる技術・プロセスを元に価値を出す)
- エンジニア・チームを「創る」(データ, エンジニアリング, プロセスでチームを育てる・人を増やす)
という風により明確化され, いくつかの仮説を持って友人・知人と「ザッソウ」を繰り返した結果,
「これって野球⚾じゃなくても実現できるのでは!?」
...ということに気が付き, 「40歳」になる前後で新たなエンジニア・キャリアを築くぞ!覚悟のもと, 転職活動を開始しました.
目指すキャリアと転職活動
目指すキャリアが決まったのと, 個人的な事情*4もあり, 転職活動をするぞ!と決めたのが6月.*5
準備をしながら自分ができることは,
- Web系の開発全般. フロントもバックエンドもクラウドインフラそしてデータエンジニアリングも一通りはイケる
- 開発チームのマネジメント. アジャイルでもウォーターフォールでも
- エンジニア組織開発と運用. 現職の経験(CTO業), 以前のEngineering Manager経験(採用・技術広報)etc...
という経験・強みが整理され,
- 好み(大企業よりはベンチャー, 古い会社より最近の会社, etc...)
- 弱み(例えば英語はダメ, 数学も情報工学・数学を専門にしてる連中には及ばない, etc...)
というソフト面(不得意・ネガティブ面も込)をまとめた上で逆Job Descriptionを作りました*6.
これを何度も磨いた結果,
- インフラ、基盤からデータサイエンスを扱う機械学習エンジニア(兼, SRE)をメインミッションにする
- その他のエンジニアリング(フロントエンドとか, スクラムマスター的な役割など)もやっていきしていく
- プレーヤーとしてだけでなく, 組織開発・マネジメントもやる. 3〜10人くらいのメンバーと一緒にやりながらとか
大雑把に言うと,
ベンチャー・スタートアップのシニア・エンジニア枠(含むCTO/VPE)ってことじゃね?
という, 「これなら転職サービスやエージェントに説明できる!」というモノが出来上がった時点で色んな会社さんに会いに行きました.*7
なお, 会社さんとの接点は
この2つをメインに作っていき, 上記に上げた「逆Job Description」と合いそうな会社さんにカジュアル面談・選考をしました.
最終的には希望していた2社での一騎打ちとなり, 様々な希望・チームの感じも一番フィットしたJX通信社に決めました(理由は次節を見て).
なお, 転職活動に要した期間は1ヶ月, その間にやりとりした会社さんは約20社(内, 会ったのは半分程度)です.*10
JX通信社でやっていくこと&選んだ理由
JX通信社はto B向けの「FASTALERT(ファストアラート)」, to C向けの「NewsDigest(ニュースダイジェスト)*11」といった緊急速報・ニュースに関連する強いサービス・プロダクトを展開する「仮想通信社」という面白いベンチャーです.
詳細を知りたい方はぜひ, コーポレートサイト・Wantedly等をご覧いただければと思います.
ここで私がやることですが,
という, 先程掲げた逆Job Descriptionに合致するお仕事をさせてもらうことになりました.
コア技術もPython中心*14と, 私の技術スキル・経験と合致したのも大きかったです.*15
なお, JX通信社に入社を決めた決めた理由は結構たくさんあります*16が,
- 一番の理由はCTO/VPEはじめ, 会ったエンジニア全員がInput/Outputに貪欲かつ真摯であったこと*17
- 採用担当の方のスカウトメールから, 入社前オンボーディングに至るまで全員がとにかくきめ細やかであったこと.*18
- 上記のJob要件ほか, 年収・福利厚生ほかすべての条件を妥協なく合意できたこと.*19
- コミュニティ活動に非常に寛容かつ前のめりで, PyCon JPのスポンサーを複数回, その他勉強会サポートなどが充実していること.*20
- 代表の米重さんが最アンド高に面白いかつビジョン・夢が素晴らしくて一緒にやりたいと思った.*21
といったところで, 考えていた「シニア・エンジニアとしてのキャリア」を迎えるに相応しいチームと出会えてよかったと心から感謝していると同時に, 入社後も背筋をシャンと伸ばしてやっていきます.
野球とスポーツに感謝
そんなわけで, 日本プロ野球そしてメジャーリーグへのビジネスの機会を頂いた, 「”プロの”野球エンジニア」としての挑戦は今日で終わりです.
ウインターミーティング*22に行けたのはホント良かったな...学びも悔しさもありますが.
スポーツTechの分野は野球に限らず, もっと伸びる・伸びていかなくては行けない領域で, チャレンジできることはまだまだたくさんあるのですが.
- SREとしての挑戦
- エンジニア組織の開発
- パラレルキャリア(後述)
という「野球というより, シニアエンジニアとしてのキャリアとこれからを作る」視点では今の自分が続けるのにはモチベーションが持たないと思い, 卒業を決めました.*23
2018年2月から今月までこのチャレンジをしてたくさんの出会い・学びがあり, 結局今回のキャリアチェンジも「野球の仕事」を通じて形成されたキャリアなのでスポーツ特に野球には感謝しています.
機会を頂いたネクストベースの皆さま, そして応援・支援をしてくださった皆さまありがとうございました!
そして今後も何かしらの形でスポーツ界・ネクストベースに還元できればというのと, スポーツ業界は最高に面白い・やりがいある領域なので, 「スポーツやるぞ!」の逆算からのチャレンジ, やっていきましょう!
これからのキャリア(他にやりたいことなど)
最後になりますが, ここまでの経緯・行動・これからのことって結局のところ,
「好きなこと」をトコトン追求する&手を動かして実践する
という, 自分が大切にしている行動指針・思想が元になっていて, おそらくこれからも変わらないんだろうなと思いました.
※上記の背景・思想は拙作「逆算のキャリア設計」にあります
また, ここ5,6年くらいずっと「好き」を追求した結果, 昔の自分からすると想像もできなかったスキル・人脈そして自信(とお金)がつき, 全く考えたこともなかった領域(スポーツから報道へって意味で)にチャレンジする機会ができたっていうあたりは,
「好き = 天職」とは限らない, 横展開できる力が「天職」を招く
と言えるんじゃないかな?と実感しました.
そんなエンジニア・キャリアを今後も歩むべく, JX通信社に入社後も,
- 本業に支障をきたさない範囲で技術顧問とか, 何かしらのアドバイザーとかも. 週末起業もいいかもしれない.
- そろそろ本も書きたい, テーマは未定.
- Pythonもくもく自習室(#rettypy)みたいなコミュニティ活動は継続してやっていく.
などなど, 本業と並行してやりたい「パラレルキャリア」が山程あるのでやっていきます.
ちなみに, プライベート的には年内お引越しのつもりです*24&相変わらず結婚とかの見通しはたってい(ry
これからも色んなチャレンジはすると思いますが, 「天国の一本道*25」こと, 「国道334号線(+国道244号線)」と同じくらい, ブレずにこれからやっていきます.*26
何はともあれ, 明日が初出勤なので寝坊しないようにがんばります.
というわけで, 野球エンジニアとしては再びアマチュアに戻ります*27が今後ともよろしくどうぞ!
*1:ちなみに自分は純度100%の文化系人間で, 学生時代スポーツ系の部活は全くやっていません(中学・科学部, 高校・帰宅部兼図書委員)
*2:いちいち詳細には触れませんが, いわゆる「音楽性の違い」です.
*3:色々とやるのが嫌だというわけでない(次も色々やるので)のですが, それにしてもデータを扱う仕事に注力できなり事情がいくつかあり...っていうあたりがもやっとしていました.
*4:まあ, プライベート的なものです. 結婚ではないのが残念ですが(´・ω・`) ちなみにネガティブな理由ではありません.
*5:ちなみに転職活動そのものは, Rettyに入った時以来なので3年ぶりでした(現職はダイレクトメールで来てそのまま面談なので活動らしいことはしていない).
*6:これは職務経歴書としてまとめました. Markdownで書いてPDFでエイッと. なお公開はしません.
*7:ちなみに諸条件(年収とか就業条件)は当然メチャクチャこだわってやってました. が, このエントリーの主旨から外れるのでここでは言及しません.
*8:幸いにも, ずっと昔から声をかけてくれたりして頂いているので相談に乗りやすかったです. ありがとうございます!
*9:何を使ったかは明言を避けますが, 勝手に情報収集する系のサービスじゃないのだけは確かです. ちなみに, エージェントは相談する前に活動終わっちゃったので結局頼らず.
*10:に, 加えてスカウトメール等は年収等の条件に合うやつだけでも30, 40通くらいありました.
*11:なぜこんなに通知が速いのか!?ってぐらいやばいです. 無料なのでお試ししてもらえると嬉しい. iOS, Android, Twitter.
*12:要するにデータ基盤エンジニアです. 使うものもPythonやデータ分析・解析系のミドルウェアやライブラリが増えると思います, 散々野球でやってきた領域ともいえる.
*13:具体的な内容には触れませんが, 採用や広報, その他できるところは何でも
*14:PyDataおよびWebのメジャーどころはだいたい抑えて本番運用しているとのこと. これはホントにありがたい.
*15:と言いつつ,これについては受けた会社だいたいそうだったのでっていうのもある.データエンジニア系だと今はPython不可避ですし.
*16:少なくとも25個以上は.別に辛くはないです?w
*17:一言でいうとHRTが各々の心のなかにあって実践できているというか. 故に, 選考はかなりエキサイトかつ厳しいもので, 無事, 選考を通過して入社できてホントによかったと改めて思っています.
*18:ロジカルと情熱のバランスがちょうどよかったというか.変に待つことも約束違いも無く驚いてます.
*19:「誠意は言葉よりお金」という金言もありまして, 年収は妥協しない前提で活動していました.福利厚生についてはフルリモートではなくても, 週に1・2回できるといいなという感じで選びました. 後述の通り, 勉強会サポートもすごいありがたい.
*20:勉強会・イベントは業務扱いなど制度もありますが, ほぼ全員が各々のコミュニティで活動している点が一番刺さったポイントでした(実際に活動している点が).
*21:とある予測についてのアプローチが野球と一緒!という話で盛り上がった. なお, 肝心のウサギ愛好家の話は聞けなかったのでこれは入社後に笑
*22:メジャーリーグにて年に一度開催される全体会議で球団に代理人, 選手に関連企業・業者が集う一大イベント. 昨年はラスベガスで開催されました.
*23:むしろ今若い人でスポーツ・野球好きの人はかなりチャンスあると思いますってのと, 自分があと10年, 15年若かったら多分継続してたと思います. 自分は好奇心の塊なのと, 「やりたいことをやり抜く」のを大切な価値観にしてるので動いちゃうんです, 落ち着き無いというか.
*24:会社の近くに住む予定, 引っ越し成立の場合15年住んでいた杉並区から離れることに.
*25:サムネイルのこと. 地元・知床の有名な道です.
*26:なんでや!!!Hanshin!!!関係ないやろ!!!!
*27:言うても一度中の人になっちゃったので, まわりに迷惑をかけない程度に引き続きやっていきます, Baseball Play Study復活もあるかもしれないし, 他の仕掛けもちょっと考えています.